期末試験

爆豪と切島のお勉強会に同席。

「だめだ何もわかんねー」
『わたしも〜!』
「アホだろ、威張るなァ!」


実技

緑谷、爆豪、星詠

これは相澤先生が考案。
緑谷と爆豪の協調性の無さ。
そして、そこに星詠が加わることで、爆豪が星詠を必要以上に気にかける。
チームとしてならいいが、本人も無意識のうちに守りに行ったり補助しに行ったりしてることに、先生陣は気付いてる。
そして、守られてる本人も。

路地裏で僕を使ってみろよ!と告げ、策を伝える爆豪に、天音も待って、と声をかける。

『わたしもね、強くなったから、、もう大丈夫』
「、別に、俺ァ…」
『…私にも守らせて』

無事合格するが、爆豪意識不明。緑谷重傷。天音軽傷。

『…守らなくていいって言ったのに』

軽傷ですんだのは爆豪が守ったから。
でも今までと違い、自分の身は守れると判断した時は任せて、大きな攻撃や間に合わない時は守りに行っちゃう、これはもう昔からの身についてる反射で。
本人も守りたいから動いてる。

『ありがとう、ヒーロー』
どうか、星々の加護がありますように

ここで初めて星の加護の力が目覚める。
本人自覚なし。
爆豪の怪我の治りを早くしている。



林間合宿、後半

爆豪と轟と行動している。
テレパスで、狙いはかっちゃん!を聞く。

『勝己が狙われてる…?』

どういう目的で狙われてるかわからないが、守り抜くと決める。

『今日は私が守るね』
「守んな」
『だめ。…あ、手貸して?』
「手ェ?」
『うん』

爆豪に向けて手を差し出すと、おとなしく重ねてくれる。

『…(星々の加護がありますように)』
「何してんだ」
『お祈り』

緑谷、常闇、障子合流。
施設に戻る途中で、爆豪、常闇、天音が個性で球にされる。


『んぇ、?』
「かっちゃん!!!」

かっちゃん、、、?

急に意識が戻ってきたような感覚。
誰かに抱えられている感触。
周りを見回すと敵に捕まりワープに入りかけている爆豪の姿。

まって、まって、、なにが、おきてるの、
『かつき、?』

さっきまで一緒に歩いていた。
離れないように手を繋いだ。
みんなの前だからか照れを隠してるその表情に、こんな状況なのにくすぐったい気持ちになっていた。

なのに、いまは、しんぞうが、いやなおとをたてる

「…っかっちゃん!!!」
出久が、重傷なのに、勝己のところへ駆ける。

「…来んな、デク」
拒絶の言葉。

そして、消える直前に、こちらを見た赤い目と交わったのを最後に私の意識は途絶えた。



「オールマイトのおっしゃる通りだ!プロに任せる案件だ!俺たちが出ていい舞台ではないんだ馬鹿者!」
「んなもんわかってるよ!でもさァ、なんっも出来なかったんだ!ダチが狙われてるって聞いてさァ!なんっも出来なかった!しなかった!ここで動かなきゃ俺ァヒーローでも男でもなくなっちまうんだよ!」
「切島、ここ病院だぞ落ち着けよ!こだわりはいいけど今回は、」
「飯田ちゃんが、正しいわ」
「飯田が、みんなが正しいよ。そんなことはわかってんだよ。でも!」

揉めてるような声で目が覚めた。
目が覚めたら白い部屋、病院だった。

「天音…!よかった、目が覚めて」
「天音ちゃん…!心配したんよ!」
『…おはよう、?』

何で病院にいるんだっけ
何でこんなにみんな集まってるんだっけ
何をそんな言い争ってるんだろう


確か林間合宿中で、、
寝起きは頭まわらないけど、それ以上にぽやぽやしてる

なんだか、悪い夢を見ていた気がする
肝試しして、楽しかったけど、色々起こって、かっちゃんかっちゃんてテレパスに勝己が怒って、、勝己と手を繋いで、
勝己の、

『…っ!!』

赤い目と、交わって、

バク、バク、と心臓の音が嫌に大きく聞こえる。
痛いはずなのに、痛覚が麻痺してるのか勢いよく上体を起こせる。

横に寝ているのは全身ボロボロの出久。
この部屋にいるのはA組のみんな。
その中に、大切な人がいない。

『かつき…』
息を吐くようなぐらいの小さな声が漏れる。
喉がひどく乾いている。

『ね、え。いずく、、どこ?』
「、あ、うぁぁ、」

横になったままの出久がぼろぼろ涙を流す。

「なあ緑谷、まだ手は届くんだよ…!救けに行けるんだよ!」

そう、勝己が、狙われて、それでみんなで守ろうって
今日はわたしが守るって言ったら、
守るなって言われたけど、
その目がすごく優しくて

「ヴィランのそれと同じなのよ」

『……っ、!』
「…ぇあ、星詠!?」
「どこか痛むか!?」
「天音ちゃん、!」

出久より奥のベッドにいたので、出久に集中していた視野の中に天音も入るので、変化があれば全員が気づく。

目を、開いたまま、涙がぶわあと溢れ、ポタポタ流れる。

『かつき、』

呟いた声はシンとした病室に響き渡る。

「かつき、て」
「爆豪?」

『勝己っ…、ぅ、あ、ああ…!』

顔を両手で隠す。
その隙間からは、押し殺した泣き声と、爆豪の名前を呼び続ける。

天音の悲痛の声に、A組全員が心を痛める。

お茶子が手を差し伸ばそうとした瞬間、廊下からドクターが来て、そのまま全員が退室となった。



「天音ちゃんのあんな姿、見たことなかった」
「あいつも爆豪と仲良かったもんな、辛ェに決まってる」
「爆豪くん、助けに来てほしくないんちゃうかな、思ったけど、天音ちゃんのあの姿見たくないし、」


大泣きして脱水になりまた軽く意識飛ぶ。

出久と病室で二人きりになる。

「…大丈夫?」
『勝己、私が守るって言ったの』
「うん、」
『なのに、守れなかったの…!』
「僕も、手が届かなかった…!」

心に溜まってることをお互い吐き出して、昂っていた気持ちが落ち着いてくる。

ふと、出久よりも軽傷の自分が何故こんなに眠っていたのか、ドクターの話だと個性の使いすぎらしいが、そんなに使った記憶はない。


_____まさか、

星々の加護がありますように

ずっと、勝己を守ってくれてるの?


起きる直前、何を揉めていたか聞くと、八百万の個性で発信機をつけたからそれを追えば爆豪の元に辿り着ける。
救けにいく派と待機するべき派で分かれていて、そこで言い争っていた、と聞く。

『…どうするの?』
「切島くんたちと行こうと思ってるよ」
『出久らしいな』

「天音は、」
『わたしも行く』
「やっぱり」
『でもね、一人で行く』
「えぇ!?一人って、危ないよ!!」
『きっとクラスみんなが助けに行きたいけど、立場を理解して感情を抑えてる。でもわたしは、たとえ規律を破ることになっても、これが悪だと言われたとしても、勝己の元に行きたい』
「天音ちゃん…」
『実はね、勝己の居場所、何となくわかる気がするの』
「…何て?」
『個性だよ、たぶん』
「天音の個性って、そんなことできるの!?」
『出来なかったから確信はないんだけどね、強化したのかなあ』

『よくわかんなくて、こんなの初めてで、感覚?なのかな、こっちだよ、てわかるの。だからわたしは自分の意思で自分だけ行動した。みんなは巻き込まない』

それでも危ないから一緒に行こうと言う出久に頷くことはなく、病室をでる。
心配で帰れてなかったのか、A組の数名とたまたま対峙。

「天音ちゃん、動いて大丈夫なん、」
「天音〜!無理しないで、しっかり休んでよっ」
『ありがと、個性の使いすぎで寝込んでたっぽいから思ったより大丈夫だよ』
「それもあるけど、」

病室での苦痛の声が忘れられない。
全員思っていることは同じだ。


『わたしも、助けにいく』
「星詠くんまで…!ダメだ!!」
『こうやって、引き止めてくれる人がいるのすごく嬉しいんだ。でもごめんね、わたしみんなが目指してるようなヒーローじゃないのかもしれない。私欲のために動くのは、確かにヴィランみたいだね』

『何かできるかもしれないのに、何もしなかった自分を一生許せなくなる。わたし、そんな気持ちを抱えたままヒーローにはなれない。だから、ごめんなさい』

まだ引き留めるクラスメイトに背を向け個性感じる方へ。



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