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「っ! うあ、え……?」

あまりにいきなりのことで、変な声が出た。気がする。

恥ずかしい。

どうしたんだろう、と、ノリキ君の顔を見ようと顔を上げると、

*****

強く引き寄せると、亜依が驚きの声を上げた。

そして、戸惑いの表情でこちらを見上げる亜依の顎を掴み、半ば強引に唇を重ねた。

「ん、っ!?」

目を見開く亜依。

そこまで驚かなくてもいいと思うんだが。

*****

驚きと戸惑いで宙を遊ぶ右手が、何かにぶつかった。

・普通子:『くぁwせdrftgyふじこlp』

手元はよく見えないが、多分とんでもないことを打ち込んでいる。そんな気がする。

・賢姉様:『フフフ亜依、アンタ何ふじこ発動してんの?』

・あさま:『え!? 亜依、どうしたんです!?』

・賢姉様:『察しなさいズドン巫女。ズドンよズドン!』

・● 画:『同人誌にしようかしら。――R元服で』

・未熟者:『なんとなくわかるね』

・あさま:『え!? 何で今のでわかるんですか!?』

口を離すと、亜依が肩を上下して息をしていた。

そんなに苦しかっただろうか。

少し強引すぎたかもしれない。

「大丈夫か?」

そう問うと、亜依は、

「う、あ、え? え?」

混乱していた。

「……大丈夫か?」

亜依の両肩をつかみ、視線を合わせる。

すると、亜依は頬を赤くさせ、口を片手で覆う。

*****

「あ、あの、今、えと」

「落ち着け」

肩をつかむノリキ君の手が離れる。

名残惜しくもあったが、今更止めるにも遅い。

そして、ノリキ君を見ると、口を開き、

「……他意はない」

と、言った。

本当に口下手だと思う。

「……解ってるよ」

だから、

「言わなくて、いい」

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