B-3
【#name4#視点】
「#name4#。今夜、私の部屋に来られるか?」
「……またですか」
一日の仕事が終わり、これからやっと帰れるという頃、エーカー上級大尉がやってきた。
「し、仕方ないだろう。それとも今日は何か用があるのか?」
「いえ、ないですけど……」
「なら、決まりだな」
彼の"誘い"にはもう慣れたとはいえ、こうも頻繁に――記憶では週に最低3、4回――来られては、こちらも困る。というか体力的に厳しい。
彼の誘いというのは、端的に言ってしまえば"今夜抱きたい"ということだ。それを週に3、4回……どれだけ元気なんだ。
しかし、
「ではまた後で。待っているぞ」
用事がない限り彼のもとへ通ってしまうあたり、同じ穴の狢と言うかなんというか。
「わかりました」
そう返事をすると、彼は少し嬉しそうな表情になり、急に近づいてきて、
「愛しているぞ、#name4#」
耳元でそう囁いてきた。
「なっ、こんなところで何を言ってるんですか……!?」
ここは食堂も近いただの通路だ。今は見たところ人はいないが、いつ来るかもわからない。
こんなところで男同士でいちゃついてなんかいたら、エーカー上級大尉にも変な噂が立ってしまうだろうに。
彼はいつも割と包み隠さないところがあるが、カタギリさん以外に僕と付き合っているということは言っていないらしい。
隠す気があるのかないのかわからない。
――と、いつもの癖で色々と考え込んでいたら、彼は今度こそ戻っていった。
「はぁ……」
なんだかもう色んな意味で疲れた……。
溜息を吐いていると、後ろから肩を軽く叩かれた。
「あ、カタギリさん……」
「随分疲れてるみたいだね。またグラハムかい?」
「え、あぁ、まあ……」
「心中お察しするよ」
カタギリさんとは"グラハム・エーカー被害者の会"的な妙な仲間意識を共有していた。