A-2
【火神視点】
「東京にいるキセキの世代は二人。一人はオレで、もう一人は青峰#name2#という女だ」
お好み焼き屋で高尾をボコッた後、緑間は帰りがけにそう言った。
「恐らく準決勝であたるだろう。……そしてやつは、お前と同種のプレーヤーだ」
キセキの世代唯一の女子プレーヤー、青峰#name2#。
男女差別をするつもりはない――実際オレの師匠だって女だ――が、やはり日本の女子だからと見くびっていた部分もある。
……だがあの緑間が忠告じみたことをオレにするくらいだ。
「はあ? よく分かんねーけど……とりあえずそいつも相当強ぇんだろ?」
「強いです。……ただ、あの人のバスケは好きじゃないです」
答えたのは横にいる黒子だった。表情はよく見えなかったが、声は暗い。
緑間も黒子の様子に気が付いたようだが、特に何も言わなかった。
「まあ……せいぜい頑張るのだよ」
ビミョーにムカつく言い方だが、オレだって負けるつもりはない。青峰ってヤツにも、他のキセキの世代のヤツらにもだ。
「緑間くん! また、やりましょう」
店を出ていく緑間に黒子が声をかける。
「……当たり前だ。次は勝つ!」