@ ストロール
【ストロール視点】 ※主人公名:ウィル
ビルガ島出立前夜。島で行われた祭りの最中、アンヌの姿が見えないことに気がついた。
「なあウィル、アンヌはどこに行ったんだ?」
目の前でもぐもぐと飯を頬張る隊長に聞くと、彼はきょとんとした表情を見せたあと、それを飲み込んでから答えた。
「アンヌなら、暑いから少し夜風に当たってくるって」
俺の後ろーー彼女がいるのであろう海辺の方向を指差したウィルは、意味深に笑う。
「僕たち、しばらく鎧戦車には戻らないようにするよ」
「……は? 待て、どういう意味だそれは」
「ニューラスもそこで食事中だし」
「ストロール。お主も、男を見せるときじゃないか?」
俺の質問をスルーした隊長。そしてその横に座るハイザメまで妙なことを言い出した。
ハイザメは明らかに酔いが回っているが……。
「拙者はお主にならアンヌを任せられると思っているんだがな……」
「ハ、ハイザメ……! ーーって、そうじゃなくてだな!」
アンヌを娘のように気にかけているハイザメにそんなことを言われるとは思いもしていなかったから、つい感動してしまった。
「無駄な抵抗はやめろ、ストロール。お前がアンヌを特別に思っていることは、もはや周知の事実だぞ」
「そうよ、当たって砕けちゃいなさい!」
「とってもお似合いだと思いますよ。ワタシ、応援しています」
「……有識者の方々もこう言ってます」
女性陣からの言葉を受けた隊長は、何故かドヤ顔で主張した。