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どうしてこうなった。
幽閉期間が終わった僕はクラスに戻った。クラスの僕に対する態度は以前と変わらず。どこか避けている感じはそのままだった。
「久しぶりだね〜凪くん痩せた〜?」
「相変わらず細せぇんだな」
教室に入った僕を囲んで話しかけてくる心読みくんと持ち上げくん。
この2人はそのまま変わりなかった。
そんなことより。
「日向くん‥‥」
僕の席には、幽閉期間中、何度か任務を共にした日向棗がいた。
−−−−−−−−−−
「実はね〜、凪くんがいない間に棗くんたちが転校してきちゃったんだ〜☆☆☆」
「‥‥」
「あ、ちなみに二人のパートナーは凪くんだよ☆☆☆」
「‥‥」
鳴海先生がニコニコしながら言う。
「だとよ。」
「よ、よろしく‥‥」
僕が座るはずの席にいる日向くんともう一人、金髪の男の子が僕を見た。
「俺、乃木流架‥‥よろしく」
「三条凪……」
一番後ろの席。日向くんが席を譲ろうとしないまま、結局僕を挟んで座る二人。
どうしてこうなった。
隣に座る乃木くんをチラリと見る。
あまり初対面の人と話すのは得意な方ではない。むしろ苦手。
この学園に入るまで友達なんかいなかったし‥‥。
それに、僕と関わるのはあまり良くない気がする‥‥。危険能力系だし‥‥。乃木くんとはあまり喋らずにいこ。‥‥でも、お友達増やしたいし‥‥。
「そんなこと気にしてんのか」
「え‥‥」
悶々と考えていたところ、日向くんが僕の心の中を読んだように喋った。
「読んじゃった☆」
僕の前の席。
心読みくんがウィンクをしながらこちらを向いていた。
「それなら俺も危力系だ。」
「そう、だけど‥‥」
俯き、制服のズボンを握りしめている僕の顔をのぞき込むように棗が顔を寄せる。
「俺とも関わらないつもりか?」
真っ直ぐに僕の目を見つめる彼の目を反らせなかった。
「凪くんは、流架くんとお友達になりたいんでしょ?」
「え、あ‥‥うん。」
「‥‥よろしく」
ちらりと見た彼の顔は少し微笑を浮かべていた。
「よろしく‥‥」
おずおずとふたりで握手を交わした。
授業が始まり、少ししてから隣に座る乃木くんが僕の肩を叩き小さな声で話しかけてきた。
「三条の事、実は棗から少し聞いてたんだ。」
「え‥‥それって、」
任務のこと‥‥知ってるの?
「任務のこともら知ってる‥‥」
「‥‥」
「棗が、任務で一緒になる変なやつがいるって。」
『犬神とかいうでかい犬になるんだ』
『そんなアリスあるんだ‥‥凄いね』
『そいつ、いつも1人なんだ』
「って。」
「‥‥そ、そうなんだ」
「だから、会う前から三条と友達になるつもりだった」
『もしそいつに会えたら、流架にも友達になって欲しい』
「棗からそんなこと言われると思わなかったからびっくりしたんだけどね」
反対側に座る日向くんに目線を移し、どこか嬉しそうに言う乃木くん。
「ありがとう‥‥日向くん」
読みかけのマンガを顔に乗せお昼寝をしている日向くんにそっとお礼を言った。
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