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入学初日に中学の時の知り合いに合うわ、入る部活も一緒だわでなんか色々散々だった。なぁんでアイツが同じ高校なんだよ、別に嫌いとかじゃねぇけどあんま知り合いいる高校は行きたくなかったなっつーのが個人的意見。
それはいいんだが学校出た瞬間にまた暗転して本丸って奴に連れてこられるってどうよ、いい加減切れていいか?

「思いっきり腰打ち付けたんだが」
「敦葉様!学校から!学校から許可がきちんと降りた見たいですぞ!」
「人の話聞けよ」

華麗なスルーだなクソが。つか学校から許可降りたのか、それなら心置き無く審神者開始できるってことか…なるほど。

「そして、敦葉様を正式な審神者にするべく、初期刀五振りの中から一振りを選び、顕現して頂きます。準備するので暫しお待ちください」

そう言ってこんのすけは部屋をすたこらと出て行った。つかこんのすけが五振りも持ってくんの?刀って重いんじゃなかったか?
つかけんげ…?なんだそれ、っていうかやり方とか教えてくれるんだよな?アタシわかんねぇぞ?
何だかんだ保護者からの許可も貰って、学校からの許可ももらって、なんか滞りなく進んでる感じだけど、これでいいのかな、いいのか。
1人で勝手に切り上げ、こんのすけが戻るまで暇なので今いる部屋をグルグル見て回る事にした。
本当に歴史の教科書で見たような内装で、これからここに住むのかと考えるとなんか一気にタイムスリップした気分だ。

「まぁ実質過去に飛ぶ仕事するんだしタイムスリップも同然か…」
「ひとり言ですか?」
「どっわぁ!何だよ戻ってきたなら言えよ……あれ?刀は?」

いつの間にかこんのすけが戻ってきたいたらしく、ひとり言も聞かれていたらしい。スルーしろよ。
それよりも戻ってきたこんのすけは刀五振りを持っておらず、手ぶらで居た。

「五振りも私でこちらの部屋に持ってくることは不可能です。隣の部屋に昨日から用意してあるのでどれかお選びください」

隣かよ。つか昨日から準備してあったならさっきの準備は何だったんだよ。

初期刀選びか…結構重要なのかな…。
変にバクバクする心臓を抑え、隣の部屋に向かった。





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