シンプル

加州清光


「加州清光、入りまーっす」


元気な声で勢いよく審神者の部屋に入ってきたのは、本日誉を取った打刀、加州清光だ。

審神者……スイは加州を見て歓声をあげた。


「あらあら! 今日は一段とかわいい格好をしてるのね」

「んふふ、久しぶりだから頑張っちゃったあ」


加州はまるでアイドルにでもなったかのようにポーズを決める。

今夜の彼の格好は、所謂ソープ嬢がするようなかわいい格好をしていた。女物のキャミソールそしてレギンス。

大事な股には何もはいておらず、すでに勃起している加州の陰部が丸見えだった。


「ね、主。俺の格好興奮する? 股下濡れちゃう? ズポズポしたくてたまらなくなっちゃう?」


しかし、加州は全く気にしない。

飼い主に甘える犬のように、彼はスイにくっついた。顔が近く、今にもキスしそうな距離だ。


「もちろん、早く加州のチンポくわえたくておかしくなっちゃいそう!」


言い終わるが早いか、スイは加州の唇に吸い付いた。


「ん〜っ」


間を開けずにお互いの舌を絡ませる。恥じらいのない激しい口づけを交わした。


「主の舌気持ちよすぎィ〜。頭バカになっちゃう〜」

「加州だってそのトロ顔超かわいいわよ」

「ホントに? かわいい? 俺かわいい? じゃあ、もっと頑張っちゃおっかなー☆ キャハハッ」


加州はいったんスイから離れた。

そして、主に見てもらえるよう勃起した陰部を強調させ、自信の手で掻いた。


「はっ……はっ……は……あはッ」


舌をだらしなく出しながら、加州は夢中で自粛をした。

スイはまるで珍しいペットを見るかのように、いとおしそうにそれを眺めるだけ。


「へへ……かわいい? 今の俺、かわいいでしょ?」

「かわいいわ。かわいいから、もうチンポくわえていいでしょ」

「あっ、まだダメぇ〜、イクまでダメーっ」


加州は、さらにその手を加速させた。


「見て、主見てっ、主に見られながらチンポしごいてイっちゃう俺を見てッ!!」


言い終わることを合図に、加州は「ああああーっ!!!」と体を大きくのけ反らせながら達した。

白い精液は、大きく弧を描き、畳に滴り落ちた。


「へへ……イっちゃった……俺、一人えっちして、イっちゃったあ……」


加州は、大きく息を吸い、吐いて呼吸を整えた。なおも陰部は握ったままである。

身体がだるい。目がチカチカする。でもそれが、たまらなく快感なのである。

加州が射精の余韻に浸っているのをよそ目に、スイは加州を布団へと引っ張り倒した。

そして、寝転ぶ加州にまたがり、彼の陰部を自分の秘部へと誘った。


「あ、主まって、まだ俺イったばっかだから」

「何言ってんの、ほんとはこれをナカに入れたくてしょうがないくせに」


お互いの秘部をギリギリまで引き付けて、あと少し、というところで、スイは動きを止めた。

嫌らしそうに、加州を見て笑う。


「イヤならいいのよ? いつもみたいに安定と穴を掘ってれば?」

「あ、やだあ……。主じゃないと、俺、寂しくて死んじゃう……」

「えー? いつも安定とヤってるんでしょ? お互い気持ちい所をつつき合ってるんでしょ? このスケベチンポは、穴ならどこでもいいんでしょ? んん?」


ギリギリのところで、スイは自分の陰部を動かした。

その、誘うような行為に、加州は先程のことなどすっかり忘れて発情し始めた。


「違うの! 主がいい! 主とエッチな格好して、一日中頭ん中真っ白にして、ハメハメして、野獣みたいな淫乱セックスがしてたいのお!!」


言い終わるか否や、スイは勢いよく腰を落とした。


「ああああっ!!!」


加州はまた体をのけ反らせた。


「あ、キタぁ……主の穴ん中入っちゃったあ」


自粛するときは感じることのできない、膣内の、陰部全体がきつく包み込まれる感覚。

加州が求めてやまなかったのは、この女の、緩い膣内だけ。


「主っ、主っ」


加州は夢中になって腰を突き上げた。焦らすことなんてしない。ゆっくりなんてしない。

ただ、本能に任せるだけの、動物並みの交尾。激しく激しく突き上げる。

スイも喜んでそれに答えた。


「あは、俺、やっぱり主じゃなきゃダメなのお! 主のビッチ穴じゃないと満足できないい!!」


ふいに、スイが加州の頭をつかみ、口を吸った。


「んちゅ、じゅる……ん……」


加州の口のなかにある唾液をめいっぱい取り込む。加州は腰を突き上げながらそれを受けた。


「きゃはは、もうすっかりセックスのことしか頭にない淫乱肉便器になっちゃったねえ、加州」

「主がいけないんだよっ、俺をこんな風にえっちな格好させて、えっちなことばっか教えるから!もう俺、主の膣内なしじゃいられない。毎日セックスしないと生きていけないっ!!」


さらにピストンは加速した。加州が達する前兆だ。

加州の陰部が快楽で大きくなったのか、はたまたスイが無意識に膣を絞めたのか、どちらにせよそれが合図になった。


「んんんんっ!!!!」


びゅるるるっ! と勢いよく膣内に温かいものが吐き出された。

加州が射精すると同時に、スイも絶頂を迎える。

スイはそのまま、間髪入れずにまたピストンをするのが好きだ。実際、今までも余韻に浸る相手をよそに自ら腰を振ることもしょっちゅうある。

しかし、今回はそれをしなかった。というのも、これからあと何回も行為を行う予定だし、今無理やりしてバテてもらっては困る。

それに……。


「えへ……えへへへへ。主、今の俺、かわいい?」


酸欠のせいで顔は赤らみ、汗で髪の毛までぐっしょりしている。そのうえ、快楽で顔はトロトロ。ろれつもあまり回ってない。

スイは、満足げに笑った。


「かわいいわ加州。最っ高に」



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