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「では、行き先はキリルに決定だな。
明日、町に買い物に行こう。」

「は、はい。」



緊張してるのは間違いないけど、なんだかちょっと楽しみにもなって来た。
注意しておけば大丈夫だよね。
着替えの時に見られないようにすれば、きっと、問題ない。
宿の部屋も別々だろうし。



せっかくだから、元の世界に帰る前にちょっとした観光をするっていうのも良いよね。
モルガーナでは、一か月もかかって行ったのに、城下町しか行ってないもんね。
今、考えると、もったいない。
まぁ、あの時は、元々、観光じゃないんだから仕方ないけど…







次の日、アルバートさんと一緒に町に行って、旅に必要なものの買いものをした。
こういうことをすると、やっぱり気分はあがって来るよね。
必要なものを袋に詰めて、旅行の準備が仕上がると、なんだかすっごく楽しみになって来た。
隣の国とはいえ、もちろん陸続きだし、そんなに遠くはないみたい。
馬で行こうかと言われたけど、まだそこまで私も乗馬がうまくはなってないから、そこは丁寧にお断りして、馬車で行くことになった。
お城の馬車ではなく、普通の乗り合い馬車で。
なんでも、アルバートさんは、今回、王子という身分を隠して、一般人として行くらしい。
それがなぜかは知らないけれど…
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