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「じゃあ、行って来ます!」

「あぁ、気を付けてな!」

「アルバート様、どうぞお気を付けて。」

ネイサンさんとオスカーさんが、城門のところまで見送りに来てくれた。
意外と荷物が重い。
まぁ、馬車に乗ってしまえば大丈夫だけど。



「良い天気で良かったな。
私の日頃の行いが良いせいだな。」

「そうかもしれませんね。」

なんだか気分がうきうきするのは、この晴天のおかげだけではないだろう。
こんな格好良い王子様とふたりっきりで旅をするなんて、なんだか夢みたい。
そういえば、アルバートさんたちと出会う前は、ネイサンさんと二人旅だったんだよね。
この世界に来てから、イケメンと二人旅を二回もするなんて、良く考えてみたらすごいことだよね。
まぁ、そのどちらも恋人関係じゃないってところは、ちょっと残念なところだけど…



アルバートさんは、国民にもバレないようにって、いつもとはちょっと髪型を変えて来たんだけど、さっきから、何度も会釈されている。
これまた残念なことに、バレバレだったみたいだね。
そう言えば、この世界ではサングラスとかマスクを見たことがない。
バレるのも当然かもね。
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