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「あっ!」



焦がれた明かりは、空に浮かぶ月と星だった。
私は、そっと窓を開く。



「……綺麗!」

月は真ん丸でいつも見ていたものよりも大きな気がする。
しかも、星がこんなに明るく瞬くのを私は見たことがない。



やっぱり、私の推測通りなんだと思った。
この夜空は、現実とは違い過ぎる。
テレビで見たトンネルの話とは少し違うけど…
きっと、ここは魂の世界…



現実に戻るには、どうすれば良いんだろう?
このお屋敷から出れば良いのかな?
それなら、一番手っ取り早いのは、今、この窓から出ることだけど…
でも、それは何か違うような気がする。
やっぱり、ちゃんとした出口があるんじゃないだろうか?
本当なら、こんな所、一刻も早く出たいけど、でも、どうにかうまく意識を取り戻したい。
だから、出口を探すことにした。
幸い、外の明かりがあるから、さっきとは心細さが全然違うし。



(あと一息よ!頑張らないと!)



私は、前に歩き始めた。



「あ…」



壁に、何かがかけられている。
形からしたら、ランプ…みたいなものが。
でも、使い方もわからないし、火を点ける道具もみつからない。
だから、それには手を付けず、歩き続けた。
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