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「やぁ、エリーズ。
今日は良い天気だな。」



俺はそれからエリーズの行く先々を金魚のふんみたいにくっついて周った。
エリーズは相変わらず、俺が挨拶しても素知らぬ顔。
俺のことがまるで見えてないかのような完璧な無視をされた。
それでも、俺はくじけなかった。
どんなに冷たくされようとも、俺はめげることなくエリーズに着いて周った。



ある時、彼女はある厄介な森に向かった。
そこは、今までにも迷ったり崖から落ちて亡くなった者が何人もいるというたいそう危険な森だ。
俺も以前からその森のことを噂には聞いていたが、どんなお宝があろうともそんなリスクを冒してまで入る気にはなれず、避けていた場所だった。
よりにもよって、エリーズがそんな所に行くなんて…
最初から知っていればもちろん止めていただろうが、俺はいつも彼女にまかれないようについていくのがやっとで、その時も彼女が森に向かったことを知ったのはすでに行ってしまった後のことだった。
そんな恐ろしい所に行く事にはやはり多少の迷いはあったが、そうはいってもただ黙って彼女の帰りを待つわけにはいかない。
エリーズに何事かあったら大変だ。
俺は意を決し、森に向かった。



彼女の姿はなかなみつからなかった。
森の中は、鬱蒼と木々が生い茂り、昼間でも陽の光はろくに届かない。
慎重に歩かないと、気付かず沼にでも足を踏み入れてしまったら大変なことになる。
噂に違わぬこんな危険な森の中に、彼女が一人でいると思うと俺の不安は大きく広がった。
彼女が迷っているのではないか、何か事故でもあって困ってるんじゃないかと考えると気が気じゃなかった。



「エリーズ、どこだ?
エリーズ!」





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