大切なものはいつも
※学生・現代パロ
日も落ちてきて窓の外が紫色、吹奏楽部の練習する音が小さく聞こえる。
「んもー勘弁してよね!」
「俺のせいにするなよ!こいつだってやってたぜ!」
「はぁ?最初にやり始めて盛り上がってたのは誰だっての」
放課後で誰もいない図書室の、さらに奥にある自習室で課題をやっていた。
そのうち甘寧が現れて、課題の答え見せろとか言い出したので一緒にやり始めた。
さすがは「ばかんねい」と言われるだけあるな、とか思っていたら凌統もやってきた。
凌統はコンビニに行っていたようで、買ったばかりのお菓子を出してくれた。
三人で課題をやっていたら甘寧が飽きて黒板に落書きを始めた。
その落書きにツッコミを入れて凌統も書き始めて、そしたら呂蒙先生がやってきた。
今年から自習室で食べ物の持ち込み禁止になったこと、自習室で騒いで落書きしてたことを怒られてしまった。
「大体凌統が菓子持ってきたのも悪いだろ!」
「それを食ってたあんたに言われたくはないね」
「もう!また騒いでるって怒られるから静かにしてよー!」
仲が良いのか悪いのか、日常茶飯事ではあるけどまた言い争いを始めようとするから本当に勘弁してほしい。
人に怒られるのは何歳になったところで嫌なものだ。
「呂蒙先生に怒られたと聞きましたよ」
「げっ陸遜」
先生ではないが、呂蒙先生の弟子と言っても大差ない陸遜が来た。
今まで呂蒙先生の手伝いをしていたようで、さっき怒られたのも筒抜けらしい。
「あっ陸遜、今なら燃料あるよ」
「おい馬鹿、洒落になんねーから!」
甘寧を指して言えば大慌てなんかして、静かにしないと燃料になるぞと言えば小声で必死の抵抗。
燃やすわけないのに馬鹿みたいに一生懸命だから、思わず凌統と私は声を殺しながら笑った。
毎日持ち歩いてるのか知らないが、陸遜はポケットから平然とチャッカマンを出すから恐ろしい。
「あー本当笑える…そうだ、陸遜ついでにここの問題の解き方教えてよ。
あとでマッチあげるから」
「あ、そこ俺も知りたいんだよね」
「わかりました。ここはですねー…」
この人は放火魔キャラで何とも思ってないのだろうか。本人が気にしないなら面白いからいいけど。
構えたように固まっていた甘寧も、そのうちぶつぶつ言いながら陸遜の解説を聞き始めた。
やっぱりなんだかんだこの人たちは仲が良いんだ。
「これ終わって暇だったらファミレス行かない?」
「いいですよ」
「おう」
「何、流星。機嫌いいんじゃないの?」
「別にー?」
この人たちと毎日わいわい出来ることが嬉しいんだ。
気が付けば何も言わずともこうして合流する。
いつからこうなのかもう覚えてないけど、これが友情ってやつなのかな。
大切なものはいつもここにあった
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