うたたね

「あー、疲れた。朝練でも暑なってきたなぁ。白石、一限何やったっけ?」
「六月やからなぁ。一限英語Bや。遥、宿題やってきてんかな」
「あー、先週も宿題忘れて一人だけプリント増やされとったなぁ」
「謙也、お互い彼氏になるんやから、ああいうのはやめさせなあかんよな」
「せやなぁ、大学受験も心配やしな。遥ー、お前宿題……」
「……寝とるな」
「遥ー。彼氏様のお帰りやで、起きや!」
「ん……、ふわぁ、朝練お疲れ」
「お前先週の宿題やってきたんか?」
「え、蔵、宿題って何?」
「遥にだけ出された英Bのプリントや」
「え……今日の一限って英B?」
「せや。お前だけの宿題や、白石に頼っても無駄やで」
「プリントすらも忘れてきてもたー。どないしよー」
「遥……そんなんで大学どうするつもりや」
「俺と謙也、多分一緒のとこ受けるで。遥は別のとこ受けるやろ?」
「お前帰宅部やし、推薦でも大丈夫なように平常点だけでも稼いどかなヤバないか?」
「え、なんでー! 嫌や、一緒のとこ行く!」
「遥は別に医学部あるとこ行かんでええやん。本命は経済か経営とかちゃうん?」
「まぁ白石は第一志望余裕かもやけど俺は微妙やからなぁ。大学三人一緒はほぼ無理やで?」
「……別居や。家庭の崩壊や」
「まだ一緒に住んでへんし」
「一個の家庭でもあらへんし」
「いーやーやー!」
「やいやい言いなや。しゃあないやろー、こればっかは俺も白石もどないも出来へんで」
「どないかしてよ。謙也やったらいける。何でも出来るから!」
「出来へんわ。俺は神か」
「嫌やぁ……ずっと一緒におりたいぃ」
「おうおう、可愛いこと言うてくれるやん俺らの彼女さんは」
「謙也も俺も地元で進学して就職するつもりやし、いつでも呼び出したらええやん」
「……それやったら週に一回とかやろ? 嫌や毎日会いたい! 二十四時間でも一緒におりたいの!」
「え、遥うっとし! それは流石にきしょないか?」
「学校で抜く謙也さんに言われたないです」
「いつまで引っ張んねんそのネタ」
「……あ! そうやもう結婚せんでも一緒に住んだらええんや! な、蔵!」
「いやいや、名案浮かんだみたいなドヤ顔されても」
「家賃三分の一で家事分担、どうせそのうち三人で結婚するんやし、無駄の無い話ちゃう?」
「……確かに」
「白石お前、無駄の無いってことに揺れ過ぎやで」

(20120623)