「邪魔する」
白衣をはためかせて急に入って来た五条先生に、病理解剖室が騒めく。そんな周りには見向きもせず、つかつかと真っ直ぐに私の元に来たその人はただ一言、行くぞ、と言った。え、何処に。ぽかんとする私の腕を少しだけ乱暴に引き上げると、もう片手で私の食べかけのお弁当を纏めるとそれを持って連行される。何故に。検査技師仲間に視線を送ったけれど皆見て見ぬ振り、鶯丸先生だけが今有り気に笑っていた。裏切り者はお前か。そのままいつもの中庭へ。
「何で来ない」
「…へ?」
「いつもは来ていただろう?何で今日はいなかったんだ」
「え、と…検体測定で確認しないといけないことがあったので病理解剖室にいたほうがいいかと…」
嘘は言ってない。数時間置きのデータを解析する必要があり、それがちょうど昼休憩の真ん中の時間帯だったのだ。五条先生とも約束はしていなかったし、まあ