「…イザナ?」

弟を拾ったのは、滝のような雨が降る日だった。玄関先でずぶ濡れになって丸まった彼は、光のない目で虚空を見つめている。大方、真一郎と喧嘩でもしたんだろう。

「ほら、そんなとこ座ってないでうちに入りなよ。風邪ひくよ」
「……うるせェ…」
「煩くて結構です!男物の服あったかなあ」