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なぜこうなったのかとか思うことは山ほどある。 スワーブからドリフトが一人で戦っていると連絡を受けてすぐに、向かったはずなのにドリフトの姿はどこにもなかった。 もちろん、相手の姿もない。

「ほんとに、いたんだって、ドリフトが」
「刀だかなんだかが地面に突き刺さってるから、恐らく戦ったんだろうけど…」

深追いでもしてしまったのかと、ロディマスは考え込み、一応の通信を試みてはみる。だが、聞こえてくるのは砂嵐だけであった。

「どこいってんだよ」
「ロディマス、どうするんだ」
「どうする?どうするって何だウルトラマグナス」

ウルトラマグナスの言い方に少しだけロディマスは苛立つ。ただでさえ、苛立ってると言うのだから何もいわないでほしかった。

「このまま闇夜を探すのか,それとも明日また探すのか,どうするんだ」
「……… 死んでたとしたら持ち帰るくらいはしてやんないと」
「なら、捜索はひとまず打ち切りで良いな」
「この状況じゃ誰がいなくなってもおかしくねぇしな」

ウルトラマグナスがこくりと一つ頷く。

「行方不明者の探索は明日にまわすことにする。何があろうと単独行動はするな、いいな」

その場に集まっていたまだ動けるものたちは、完全におびえきっていた。これはよくないと言いたげにウルトラマグナスはロディマスを見るも、ロディマスは心底気分が悪いように顔をしかめていた。

「ロディマス」
「… うるさい」

ふらふらとその場からたち去ったロディマスを見送って一つ排気をつく。ロディマスの気持ちはわからないでもないが、立ち止まる暇はないのだ。いくら諭したところで無駄なのだが、少しは前に進むことも覚えてほしいとウルトラマグナスは、前をみつめた。
ウルトラマグナスとて万全ではない。日中の戦いが大分響いている。

「見張りは私がやろう」
「ウルトラマグナスだって怪我してるのに?」
「他に警備にあたれる奴はいない」
「僕もみてようか?」
「テイルゲイトはいい」
「いいよ僕居るよ!」

追い払うのも面倒くさくなってウルトラマグナスは黙って闇を見つめた。果して無事に朝日は見えるのだろうかとやるせなくなる。が、ほんの一瞬目を離した隙に眠りについているテイルゲイトを脚で傍らに寄せた。
こんな状況でよく眠れるものだとウルトラマグナスはあきれ返った。 いくら不安にかられた所で、時は過ぎ行き朝はやってくる。 迎えた朝日にウルトラマグナスは足元のテイルゲイトを小突く。

「起きなさい」
「…、う?んん…、朝?」
「そうだ」

大きく一つあくびをしたテイルゲイトはぼんやりとウルトラマグナスを見つめた。

「僕」
「なにも言わなくて良いからあっちへいけ」
「よく寝てた?」
「そうだ」

はっと気がついたように身を固まらせたテイルゲイトはすごすごとウルトラマグナスの側から下がっていく。

「ごめんね…」

聞こえるか聞こえないかくらいの音量の挨拶を無視する。
通信を起動させ、ウルトラマグナスはロディマスに連絡をとった。

『編成を組むのか、以上』
『そちらへ向かう、まってろ』

ぶちと切られた通信に苛立つが、恐らくロディマスとて苛立っているはずだ。なるべく声を荒げないようにしよう、とウルトラマグナスが外を見たときだった。

「ん?」

遠望に見えた白く光るものに,焦点を合わせる。


鳳櫻月雨