なんて思っていた数刻前の私が懐かしい。
今私は運動場に整列した全校生徒の前に立っています。
ええ、お察しの通り学園長先生の思い付きによる臨時集会です。
久々の休日だと思っていたんですよ私…しかも朝から気分も良くてうきうきしていたんですよ?
それを急に運動場に集合だなんて言われて来てみれば、新しい委員会の御披露目?
御披露目も何も私しかいないうえに何を披露するんですか!?
これまで様々な御使いに出向きましたがこんな理不尽久々で、ちょっと頭がついていきません。
「実継よ、挨拶せい」
「はい、学園長先生」
自分でいうのもなんですが、私こんなにも学園長先生に従順なんですよ?
もう少し順序を持ってくれたって良いと思いません?
今回だって突然でなければこんなに気が沈むこともなかったんでしょうし…。
なんてへこたれていられませんね。
せめてしっかりと挨拶しなければ!
きっと下級生なんかは私を見るのが初めてな子達が多いでしょうし、おかしな挨拶で変な印象はつけたくありません。
「改めまして、この度支援委員会委員長を拝命しました、六年は組の建穂実継です。困ったことがあればお手伝いしますので、どうぞよろしく」
ここで笑顔っ!
笑顔で物事のほとんどは円満に進むのですよ!
これは御使い先で潜入する際必ずといっていい程役に立ちました。
所謂、営業用というやつですね。
「これ実継、振り撒きすぎじゃ」
「え…ああ、失礼しました」
そういえば学園長先生はこの笑顔がお嫌いでしたね。
いつも私が笑うとすぐに止めるよう仰るんです。
そこまで変な顔をしているつもりは無いのですが…しかし先生が仰るのであれば従うのみです。
なんといっても、学園長先生は私の命の恩人ですからね。
先生がいなければ今の私はありませんし、まず生きていたかもわかりませんからねえ。
ん?
なんだか変な気配がしませんか?
そういえば今日は外に小松田さんがいらっしゃらないと聞きましたが……まさか侵入者ですか?
それなら先生方が察してくださっていますよね…ね?
……おかしい。
先生方が誰一人として私の目線を拾ってくださらない。
慌てて学園長先生のご指示をと思い振り向けば…にかっとした笑顔をされている。
もしや、私に撃退してこいとでも言うのですか…?
……これを御披露目とでも言いたいんですか先生方は。
道理で太刀を持ってこいと言うわけですよねえ。
おかしいとは思ったんですよ?
しかし学園長先生の突然の思い付きは正しく変幻自在ですから、何があってもおかしくないから持ってこいという事だと強引に納得していたんですよ私。
いいですよ、わかりました。
これが支援委員会の御披露目ということなのでしょう?
それなら、いくらか派手にやらせていただいても構いませんよね?
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