ソワソワして、誰よりも早く言いたくて、誰よりも早く渡したくて、私はそっと女部屋を抜け出したんだ。
とはいえ、暇があれば筋トレか昼寝をしている彼はきっと、まだ夢の中だろう。そう思って甲板に足を向けたはずだったのに、私の予想とは裏腹に昇り始めた朝日を浴びながら水を飲んでいるゾロが、そこにいた。
「ゾロ、おはよ」
「はよ。早ェな」
「そっちこそ。……あのね、」
「あ?」
「誕生日おめでとう。あと…生まれてきてくれてありがとう、大好きよ」
「…そりゃどうも」
ふい、と逸らされてしまったけれど、ゾロの耳は真っ赤に染まっていた。