その姿はまるで子供のよう


―――ガチャッ

「あのー…沖矢くん」
「円香さん?寝ていたんじゃないんですか?」
「いや、あの、うん…ちょっとお願いがありまして」
「お願い?…とりあえず、そんな所にいないで入ってきたらどうです?」
「…お邪魔します…」
「それでお願いとは?」
「ええっとですね、…何も聞かず一緒に寝てください…!」
「………色々とツッコミたいが、何故土下座」
「人にモノを頼む最上級はこれかな、と」
「そんなわけがあるかバカ」
「ですよね、わかってました!」
「一緒に寝るのは構いませんが、その意味、わかって言ってます?」
「あ、もう沖矢くんに戻るのね。意味っていうか……まあ、ナニされても文句は言わないよ」
「女性が口にする言葉ではないでしょう…」
「えっだってそういうことでしょ?君が言ったの」
「ええまぁ、そうなんですが…少しは恥じらえよ」
「ぎゃっ!急にそっちの口調に戻らないで!!」
「はぁ…全くお前という奴は」

―――ピッ

「?何でスイッチ切るんです」
「寝るんだろう?さすがに外す」
「ああ、そうなんですか。……あの、変装は?」
「まだ週の半ば。変装を解くわけにはいかんよ。期待していたのか?」
「!!…べっ別に期待なんか少しもしてないですっ!」


バサッと布団に潜り込めば、頭上で秀一が笑ったのが気配でわかった。1人で眠るのが寂しいだなんて、そんなの絶対に教えてやらない!
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