三月くん

■夢主はアイドル。アイナナより先にデビュー。

 side:三月

「あ、アイドリッシュセブンの和泉くんだ」
「え?…えっアイドルのなまえさん?!なんで?!」

いつものバラエティの収録を終え、楽屋に帰る途中。まるで近所のじーちゃんとか、姉ちゃんに声をかけられるのと同じノリで名前を呼ばれた。
聞いたことある声だな、スタッフさんかな、とか考えながら振り向いたら、まさかのアイドル・なまえさんだった。ビックリするにも程があるだろ!!てか、名前とグループ名知っててくれてるとか…!

「私、あっちのスタジオで収録中なの。TRIGGERもいるよ、会ってく?」
「え、あ、いえ…仕事中に邪魔するわけには」
「大丈夫だよ、今お昼休憩中だから。がっくんとか喜ぶんでない?」

いや、それはどうだろう…。

「…あってか、ちゃんと挨拶もしないですみません!アイドリッシュセブンの和泉三月です」
「別にいいのに、そういうの堅苦しくて嫌いなんだよー…」
「でも芸能界は縦社会じゃないっすか」
「そうなんだよねぇ…難儀、難儀」

テレビで見る限り、クールな印象だったんだけど…話してみると、とんでもなく話しやすい。あれだ、十さんと話してる時と感じが似てる。
きっとテレビで見せるあの印象は、一種のキャラクターなんだろう。この世界はシビアだからな、地のキャラクターで活動できている人なんてほんの一握りだと思うし。

「和泉くんが出てるバラエティ全部見てるよ!話振るのが上手くて、すっごく面白い!」
「えっと、…どうも……」
「あれも初回から見てるんだ。WEB番組の…」
「えっ?!」
「デビュー前から注目浴びてたでしょ?その頃からファンなんだよ、私」

…これは大事件だぞ、皆。
なまえさんの口から次々と飛び出す真実を、しっかりと聞きながらも意識は別現場で仕事中だったり、オフで寮にいるメンバー達へと向いていた。
-27-
prevbacknext