夏組


 全力でホームランを打たないと出られない部屋 / 九門くん
「ほーむらん………」
「遥さん野球好き?」
「スポーツ全般、見る専門です。授業でソフトボールはやったけど…」
「え、見るの好きなの?じゃあ今度、一緒に野球見に行こ!」
「ルールをざっくりとしか理解してない人間ですが…?!」
「大丈夫、オレが教えるし!」
「じゃあ…機会があれば。九門くんは野球やってたんだっけ?」
「うん、やってたよ。オレが挑戦した方がいい感じ?」
「多分…私が挑戦すると、一生出られないと思う」
「遥さん運動神経良さそうだけどなぁ」
「全力で否定する。…でも疲れたら、挑戦は、する」
「あははっうん、その時はお願いする!」


 一発殴らないと出られない部屋 / 天馬くん
「……人気俳優であり、大事な大事な劇団員を殴るのは無理な話でしょ。デコピンならともかく」
「デコピンは殴るには入らないだろうな…」
「でしょうね。…よし、天馬くん」
「なんだ?」
「私を殴ってもらおうか!」
「何でだよ?!臣さんに怒られるやつじゃねぇか!!」
「やだなぁ、本気で殴れとは言ってないよ。かるーくでいいの、かるーくで」
「それだったら遥さんがオレを殴ればいいんじゃないか?」
「………あとで訴えられたりしない?」
「アンタ、オレを何だと思ってるんだよ」


 お互いのコーディネートをしないと出られない部屋 / 幸くん
「なんだ、楽勝じゃん。しかも楽しいやつ」
「だね。幸ちゃんに着せたい服かぁー…おお、メンズのもレディースのも揃ってる」
「遥は普段、ラフな服装が多いからガッツリ可愛い系でまとめたいんだよね」
「ええ…似合うと思う?」
「オレが見繕うんだから似合うに決まってるじゃん」
「確かに幸ちゃんのセンスは抜群だけれども…あ、こういうのって嫌い?ちょっとカッコイイ感じの」
「へぇ…自分じゃあんまり選ばないかも。いいじゃん」
「本当?じゃあこのジャケットに、こっちのシャツと…」

 猫を愛でないと出られない部屋 / 三角くん
「猫さんたくさんだね〜」
「こんな数の猫に囲まれるのは初めてだなぁ…三角くん、手慣れてるねぇ」
「いつも遊んでもらってるから」
「あ、そうなの?私、あんまり触ったことないかも…」
「ふわふわで気持ちいいよ」
「本当だ…ふわふわ。それに人懐っこいねぇ、君達」
「遥の撫で方気持ちいいって言ってるよ」
「そうなの?ふふっ」

 語尾に「にゃあ」をつけて会話しないと出られない部屋 / 椋くん
「にゃあ……?語尾ににゃあ?!」
「にゃあ…ですね…何度見ても、見間違いじゃないです…」
「椋くんは可愛いのわかってるけど、私もやるの…?本気で…?」
「僕なんかより絶対、絶対!遥さんの方が可愛いと思います!!」
「いや、冷静に考えなくとも椋くんの方が可愛いからね??…とはいえ、出れないのは困るよねぇ」
「はい……遥さんも僕なんかとずっと一緒なんて困っちゃうでしょうし」
「うん?そんなことないよ。椋くんとお話するの楽しいし」
「!ほっほんとですか…?!」
「ほんと。こんな時に嘘つかないから大丈夫。―――よっし、覚悟決めますか」


 一緒に絵を描かないと出られない部屋 / 一成くん
「一成くんと一緒に……?」
「そんなにショック受けられると思わなかったよん……」
「いや、ショックというか…君、めちゃくちゃ上手いじゃんか」
「ええ?褒められるのは嬉しいけど、そんな顔されるのは嫌だなぁ」
「うん、それはごめんだけど。でも絵かぁ…なんでもいいのかな?」
「なんでもOKっしょ!楽しく描いてこ〜!」
「わ、色鉛筆にクレヨン…絵の具まである」
「オレはクレヨンにしよ!はるるんは何にする?」
「んん…色鉛筆かな…こんな風に絵を描くのって、中学生以来かも…?」
「あー…大学だと専攻しない限り、機会ないかもなぁ」
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