煌めく日
「クリスマス?特に予定はないよ」
「…えっ?!」
「えっ?」
太一くんの驚きっぷりに、私は驚いてしまった。え、クリスマスに予定がないのって、そんなに驚かれること?
てか、寮でクリスマスパーティー開くって話をしてなかったっけか。一成くん中心で。
「寮でのパーティーは週末ッス!今年は平日だから、社会人組が休みの土曜にやろうって話になったじゃん!」
「……あ、そういえば」
「もー!!臣クンとはるチャンがつき合い始めて初めてのクリスマスでしょ?!デートとか!しないッスか?!」
そんな話は一切してないなぁ…そう呟けば、太一くんはまた大げさなほどに驚いた。何でしないんスか!!って、当人である私よりも焦ってるというか、必死というか。
何でって言われても…私達にとってクリスマスは、家族と過ごす日ってイメージが強い体と思うんだよね。昔からそうだったから。つき合ってる人がいる時も、家族と過ごすからって誘いを断ってたくらいだし。
「さすがに当時の彼氏さんがかわいそうッス…家族で過ごすのも大事だけどさぁ」
「うーーーん…」
「はるチャンはしたくないッスか?臣クンとデート」
「したくないわけではないけど…」
どうしたって気恥ずかしさが残ってて。何だか妙に緊張してしまうのだ、一緒に出かけると。
そりゃあ、デートなんていくらでもしたいけどさ。
「はる、ここにいたのか」
「あ、臣クンだ!」
「太一と一緒だったのか。悪いけど、こいつ借りてもいいか?」
「世間話してただけだから、全然問題ないッス!」
「悪いな。はる、おいで」
「え、あ、うん…?」
グッと手を引かれ、連れてこられたのは廊下。暖房のないそこは、談話室と比べてかなり冷え切っていた。じわじわと足元から熱を奪われ、ふるりと体が震える。
「えっと、どうしたの?臣くん」
「あー…とだな、…25日って空いてるか?」
そう言った臣くんの顔は、仄かに赤く染まっていて。私はようやく緊張したりしているのは、自分だけじゃないことに気がついた。
「空いてるよ」
「じゃあイルミネーション見に行かないか?」
「うん、行きたい!」
「良かった、じゃあ…」
イルミネーションを見に行く前に新しいカフェに行きたいとか、夕飯も食べてきちゃう?とか、クリスマスの予定を立てるのがこんなに楽しいだなんて、思いもよらなかった。
「ふふ、楽しみ」
「俺もだ」