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夢で夢を見て、その中の私は誰かを探して探して……それでも見つからない。見つけられない。
その時、オレンジ色の髪をした人が私に話しかけてくるが、言葉は分からない。
何を言っているのかわからない。違う人がその人の後ろからやってくる。
近くまで来たのに、その人達の顔はだけが逆行でよく見えない……。
そんなところでいつも目が覚める。
いつかマのつく夢の果て。
「どうしたんだよ〜」
心配そうに話しかけてくる声。目を開けるとそこには、幼なじみで同い年の蒼(そう)。
茜がなかなか起きないので、心配して来たようだ。
蒼なんていう、強そうでかっこいい名前なのに、実際はそうでもない。
小さいころから、よくいじめられては、私が守っていたのだ。
しかも、一緒に住んでたりするのだから、もう姉弟みたいなものなのだ。
蒼の両親と私の両親は、家族同士で遊びに行くほど仲が良かった。
蒼が6才のとき両親が交通事故で帰らぬ人になってしまい、
私の両親が蒼を引き取ることにしたのだ。
自分たちになにかあった時は、蒼をよろしく頼む。
そんな約束を叶えるために。
あれから、10年近くも一緒に住んでいるのだから、蒼の知らないことはない。
だからだろうか、恋愛対象にならないのは。そうかもしれない。
そんな事をボーっと考えていると、蒼が茜ちゃん〜!と言いながら肩を揺さぶってくる。
まだ起きていないと思ったようだ。
「はいはい。起きましたよ〜。今日の朝ごはんなに〜?」
ベットから起き上がり、ぼさぼさの髪をいじりながら聞く。
「えっと。今日は、フレンチトーストだっておばさんが……なっ!!?」
蒼が言い終わるか、終わらないかで着替えようとする茜。
「着替えるなら着替えると言えっ!!」
そういい、顔を真っ赤にしながら蒼は部屋から出て行った。
「あんなの?あの子……」
変なのと、首を傾げながら着替える。
今日は土曜日。特に用事もないのでゆっくりできる。
いつも通りの時間に起きないと、一日が始まった気がしないので、同じ時間に蒼に起こしてもらっている。
目覚ましもあるのだが、音が鳴らなくなってしまっているのだ。
新しいのを買うのはもったいないという理由で目覚まし時計は買っていない。
どうせ、鳴っても起きないし、結局は蒼が起こしに来てくれるのだ。
「そうだ朝風呂しよう♪」
そう言い、お風呂場に行きお湯をはる。
手をいれて、湯加減を確かめたその時、グッと下に引っ張られた。
「えっ!?ちょっと……なんなの!!?」
栓をし忘れたのか?
いや。そんなはずはない……。
さっき確かめた時はちゃんと栓は閉まっていた。
そんなことを考えながら手を一生懸命引き抜こうとするが、
引っ張られる力がどんどん強くなるばかりで、
顔がどんどんお湯に近付いていく。
なんでこんなに、水に流される力が強いの!?
「お母さんっ!蒼〜っ!た、助けっ、ぼごぼごぼご……」
すべてを言う間もなく、水の中に引きずり込まれ流されてしまった。
遠のく意識中で、普通、ありえないだろ……と、突っ込んだ。
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