2020/03/04
獄原ゴン太が高所からまとめて材料を下ろしてくれ、最原終一がそれを受け取る。
私たちはそれを時々見ながら、貰った板を整理していた。
「ところで、あの状態からでもピアノって修理できるものなの?」
最原終一が、板をこちらに差し出しながら、ふと会話を振ってきた。
ええと、外に関することだけ喋らなければいいんだよね。
「かなり難しいですけど、それでも直したい、です」
「楽器、好きなんだね」
「はい! あっ...ええと...」
楽器職人目指してるって言うのも、外の世界のことになるからダメだよね。
私は記憶を植え付けられて、修理のために生み出されたモノクマの子供なんだから。
「ええと...お父さんが褒めてくれるので、頑張ろうって」
「そうなんだ...」
そう、当たり障りの無い返事をした最原終一の横顔を見る。
あれ?
「あの、最原終一...さん。顔色悪いですよ?」
「え...? ああ、大丈夫だよ、ちょっと立ちくらみ」
「少し休んだ方が...」
「本当に、大丈夫だから」
その様子を見ていた獄原ゴン太がリフトから降りてきて、最原終一が持っていた板を奪った。
「...最原君。向こうに行ってて」
やけに深刻そうな声で彼は言った。それでも最原終一は続けようと食い下がり、重い空気が流れる。
私は、わけが分からないまま見ているしかなかった。
どうしたんだろう。
いや、私はそこまで深入りする立場じゃないけど。
せっかく親切にしてくれたし、心配な気持ちもある。
「あっ」
琴都が何かに気付いたように声をあげた。
とてとてと子供っぽい足音を立てて、奥の棚の方へ駆けて行ってしまった。
「ねえ紗如! 牛めし缶みつけた!」
「材料探してたんじゃないの!?」
「これおいしいんだよ〜。いっしょに食べようよ!」
「うーん、食料はちょっとほら、後でにしようよ」
食事がどう手配されてるのか聞いてないし、もしかしたら参加者の分の食料は持って行っちゃダメかもしれないし。
琴都はイマイチ納得してない様子だけど、ここで説明するわけにはいかないし...とため息をついた。その瞬間だった。
ギシッと真上で物音がして、見上げた瞬間に時が止まったように思えた。
棚の上から、斧が落ちてくる。
重たく鋭い刃がこちらに向いて、この体を断ち切ろうと降り掛かってくる。
ギロチンのように、切断される未来を見た。
避けられない。
刹那が、ゆっくりゆっくりと流れていく。
死ぬの?
いいや、首に当たらなければ命は助かるかもしれない。
でも、手を、腕を失ってしまったら。
私は。
「紗如ちゃん!」
最原終一に呼ばれ、突如、時間の流れが現実に戻ってきた。
彼に腕を掴まれ、引き寄せられたかと思うと、背後で斧が落ちる音がした。
「しまっ...」
「うそ、私助かっ〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿
フリーズする彼女を前に、僕...最原終一は呆然と立っていることしか出来なかった。
ダメなのに。助けてはいけないのに。
あの時の彼女の表情が頭から離れなくて、こんな序盤で足踏みしている。
「早く進まなくちゃいけないのに...何をしてるんだ僕は...」
「〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿〿」
「ごめん、紗如ちゃん...」
ゲームセンターのようにごちゃ混ぜになったノイズが、この世界の終わりを告げる。
耳を塞いでしゃがみ込む僕の傍に、ゴン太くんが座った。
「最原君は悪くないよ。ゴン太も、この先超えられるか自信がないんだ...」
「ごめん、それでも僕のせいだ」
入間さんからログアウトの指示が来て、僕は立ち上がる。
立ち去る直前にもう一度、フリーズした君を振り返った。
さようなら、9回目の紗如ちゃん。詩守村さん。
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