『シーナ』
俯きそうになる私に、コスモが声をかけた。
『良かったのかい? 君の最大の秘密を彼に話して』
「……うん。アレンには隠したくないから」
なんだか
苦笑気味に言えば、コスモは呆れ顔で笑った。
『君らしいね。けど、大丈夫。彼は受け入れてくれるよ』
「そんなこと……」
そんなの、わからないじゃない。
人間は自分とは違う『異質』を除外しようとする。
人間であるアレンは、きっと『普通』じゃない私を拒むはずだ。
そう思うと泣きたくなってきた。
アレンが好きなのに、嫌われるようなことを進んでしたから……。
「……シーナ」
ビクッと肩が震える。
恐る恐るアレンを見れば、彼は泣きそうなほど優しい表情を浮かべて、私の頬を撫でた。
「ありがとう」
「……え?」
どうしてお礼を言われるのだろうか。
不思議そうな顔をしてしまう私にアレンは小さく笑い、後ろ足を引いて数歩下がる。
徐々にアレンの輪郭が淡くぼやけ――瞬間、目の前に信じられない生物が姿を現した。
全てが神々しい白銀色で染め上げられている。
この色で、ある人物が思い浮かんだ。
「……竜帝、陛下?」
竜神と同じ力を持つ竜帝。その二代目竜帝である陛下を思い出してしまった。
呆然と呟くと、目の前にいる竜は美しい金色の
『そうだ。私の名はアンスヴァルト。人間である時は「アレン」と名乗っている』
アレンより少し低い声に聞こえる念話には寂しさが滲み出ていた。
……そうか。アレンも不安だったんだ。
自分の正体を知ったら離れていかないか。嫌われないか。
私と、同じだったんだ。