序章
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物語の数ほど世界があると、ある人間は考察する。
でなければ異世界転生という体験などするはずがない。
「さあ、
膝下まであるフード付きのカーディガンは薄手で
ただ、白いエンパイアドレスを
彼女の言葉通り、地球と呼ばれる
肉体を捨てて魂だけの状態であるため、人の形ではなく球体として、
魂は驚きのあまり
「であれば、貴女は何を
――対価。それを問われた魂は、最初に『存在した
かつて人間として生きていた頃、己でも嫌悪する生き様だったと評価している。
だが、それでは対価としては不十分だと、魂は理解していた。
『関わってきた人達の中にある、良かったと思われる「私」との記憶。そして……私の「幸福」だった記憶。知識と一部の悪い記憶以外の記憶。それが、私が差し出せる対価』
魂が
「いいわ。私――女神グレイスエーファは、その対価を受け取り、貴女を私達の世界へ
――貴女の人生に、幸多からんこと。
異世界の女神と名乗った女性は、柔らかな微笑とともに魂を包み込んで抱きしめた。
物語の数ほど世界があると、ある少女は考察する。
実際、少女は違う世界で生きていた『前世の記憶』を持っているからだ。
それ故に少女は、今世は『剣と魔法』を題材とする『異世界』なのだと認識できた。
望んでいた新しい命。
しかし、現実は優しくない。
どの世界にも差別がある。少女は、その対象として転生してしまったのだ。
これは、転生した少女が幸せを掴む物語である。
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