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3人目の両親
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日曜日の今日。
妃奈希はいつもより遅くに目覚めると、手早く
身仕度をすませてキッチンへと向かった。
(私…昨日…)
昨日の記憶が曖昧で釈然としなかったが、二人の
姉に会えば解決するだろうと思い、足を進める。
そしてドアノブに手をかけた瞬間に聞こえてきた
楽しそうな声。
(いつもとは違う賑やかさ…)
断片的に思い出される記憶。
自然とその足は止まった。
(夢、じゃなかった…)
(…入って…いいのかな…?)
しばし動きを止めた後、何を考えているんだ、
と、思い直した妃奈希はあわててドアノブから
手を離した。
が、動揺していた妃奈希の手はノブをひっかけて
しまう。
カチャ…と、静かな音をさせてドアが開いた。
妃奈希はどうする事も出来ずにその場に
立ちすくんだ。
しん、となった部屋の中。
みんなは自分が入るのを待っているはずだ。
(でもどうしても足が動かない)
(どうしよう…)
その時ゆっくりとドアが開き、誰かが出てきた。
「…っ!!」
思わず息をのむ。
その人はそんな妃奈希を見てふわりと笑い、
そのままドアを、閉めた。
(えっ…?)
その行動に疑問を感じていると、
その人はぽん、と、妃奈希の頭に手を置いて
妃奈希を見て「ついておいで」と、言った。
妃奈希は黙ってそれに従った。
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