望まぬ再開
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【side:水夏】

「まさかね〜秋津まで結婚してるなんて

 思ってもみなかったな〜」


隣を歩く水沢さん───モトイ依紅ちゃん

(と呼ぶように言われた)が、ぽつりとこぼした。


「はぁ…すみません…」

「やだ、何で謝るの。

 別に私は秋津のモトカノとかじゃないし!

 好きだったわけでもないし!」

「……」

「…っていうフォローもおかしいわよね…」


うん、と一人で納得する依紅ちゃん。

その姿が知った人とよく似ている事に気づいた

私は思わず笑ってしまった。


「あれ、何げに失礼?」

「あ、すみません。何だか依紅ちゃん、

 行動(?)がひなちゃんにそっくりだなって

 思ってしまって…あ!ひなちゃんってのは…」

「妃奈希?」

「ハイ。って…え、依紅ちゃん。

 ひなちゃんの事知ってるんですか…?」

「え?」

「…え?」


────── 沈黙。


「あれ?知らなかった?

 私は妃奈希のお姉さん、なんだよ?」

「そうなんですか!?」

「うん。だから宝祥とも…」


依紅ちゃんは言いかけてやめた。

兄妹になったのがそんなに嫌だったのかな?って

ちょっとだけ思った。


「ねぇ、水夏ちゃん」

「ハイ」

「失礼かもしれないんだけど、

 水夏ちゃんて実際はいくつか聞いてもいい?」

「あ…年?17…です」


その瞬間、依紅ちゃんの動きが止まる。


「え? 高校生?」

「…ハイ」


そして真面目な顔で「マジで?」と聞いた。

私は黙って頷く。


「え?失礼ついでにもう一つ聞いてもいい?」

「家を出たかったから、です」

「え?」

「聞きたいのって、どうして結婚したか、

 じゃないんですか?」

「そのつもりだったけど…」

「…じゃあこの答えで勘弁してください」


依紅ちゃんは他にも聞きたそうな顔をしていた。

でも私はそれ以上はつっこまれたくなかったから

早々に話を切り上げてしまう。


(ごめんなさい…)


心の中で小さく謝った。




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