序章
——気に入らない。
気に入らない、気に入らない、気に入らない……。
確かに! 私ではダメだ、力も経験も足りない。空いた
大将の席に私が……なんて大それたこと、夢見たとして望んじゃいない。そうそう簡単にはなれないからこそ海軍の最高戦力、私たち海兵の憧れなんだ。
だからそれは、妥当な誰かが座るのだと思っていた、私より場数を踏んでいて、私よりずっと海兵として優秀な誰かが、って。
なのに。
「こいつが今日から大将になる、——緑牛だ」
なのに、どうしてこんな、能力≠セけで、他は何にもわかっていなさそうなやつが……——
それが、初めてあの人を見た日。本当に、海兵になってからの人生で一番最悪な日だった、のに。——まさか、それがもっと悪くなっていくなんて、この時は思ってもいなかったんだ。
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