2, ガーディアン
ベッドの中でまどろんでいると、
頭に妙に冷たい風が吹き付けた。
「さ、むいー!なに!?」
がばり、と体を起こすと若草色の布地が目の前にちらつく。
『ややちゃん。お目覚めですか?』
リラのロングスカートだった。
どうやら風はリラが開け放った窓から吹き込んだらしい。
「リラ〜寒いよ。なんてことするのっ」
抗議するとリラは困ったように微笑む。
『でも、ややちゃん、今日は何度目覚ましが鳴っても起きなかったから』
「え、うそっ!」
慌てて目覚ましを手に取る。
時刻はAM 8:00。
めちゃくちゃ急いでご飯かき込んで走れば朝礼に間に合うかな…?という時間である。
「わぁぁあっ!?まずい!」
毛布を剥ぎ取って、着替え始める。
こういう時、制服は便利だ。
何にも考えないで着れるから。
『ややちゃんが寝坊なんて珍しいですね?』
「昨日いろいろあったから、
頭がパンクしてたのっ!」
あの後ご飯食べてる途中に、
ガーディアンやってもいい?っておじさんに聞いたら、即OKされた。
いい笑顔のサムズアップで。
そして、おばさんにおいてはある衝撃的な事実が発覚した。
なんと、おばさんは元・ガーディアンのQチェアであったらしい。
「と、ということはまさかおばさんもしゅ……!?」
と言いかけると、おばさんはややの口をそっと塞いだ。
おじさんが隣で「しゅ?」と首を傾げているからだろう。
「2人だけの秘密ね」とおばさんは笑った。
ちなみに今は見えなくなってしまったらしい。
そんなこともあったし、その上これからのガーディアンとしての生活についてとかいろんな事が頭を巡ってしまってなかなか寝付けなかった。
「よし!ぺぺちゃーん!
学校いくよー…ってあれ」
超特急で着替えた後、ペペを呼ぶ…返事なし。
『ペペちゃん、朝ですよ!
お、起きてー』
見るとリラが必死にぺぺを揺さぶっていた。
『うるさいでちゅ、ねむいむにゃむにゃ』
ペペは未だに夢の中。
仕方なくたまごごと引っ掴む。
そのまま鞄に入れて部屋を飛び出した。
『いってらっしゃい!』
リラの声が廊下に響いた。
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