「んーと、普通の生徒会とそんなに変わんないよって話ししか聞いてないよ」
「あー、まだそこだったか…」
「そろそろ時間もないし、巻き目で行こう。もうおふざけはなしだからね」
唯世が諭すと、空海はへいへいと生返事を返した。
「それで、普通の生徒会と同じ事もするけど、違う事もするわ。ややちゃん、ガーディアン全員に共通する事はなにかしら?」
なでしこがそう聞いてくる。
みんな学年も性別も趣味嗜好もバラバラ。
共通点、といったらアレしかない。
「しゅごキャラを持っていること?」
「正解!ガーディアンのもう一つの大切な仕事は、しゅごキャラの力を使って、×たまを捕まえて封印することで」
突然出されたその単語に、びくりと体が震え、楽しかった気分が霧散する。
説明の言葉が頭に入ってこない。
――…×たま。
単語を反芻する。
×たまは弱ったこころのたまご。
ひどく弱くて、触るだけで壊れちゃって。
それで、それが壊れた後には何も残らない。
脳裏によぎる光景。
黒と、若草の色。
何も――残らない。
「…ややちゃん?」
深い暗闇のような思考が、名前を呼ばれたことで掻き消えた。
「え?」
顔を上げる。
いつの間にか俯いていたみたいだ。
気がつけばみんなが心配そうにこちらを見ていた。
「どうしたの。大丈夫?具合悪い?」
「気分が悪いなら、今日はこの辺にしておこうか。説明なら明日でも、電話でもできるし」
「保健室行くか?」
それぞれが気遣ってくれるのに、ややは首を振った。
別に体調が悪いわけじゃない。
安心させるように、へらりと笑う。
「なんでもない。平気だよ。続けて」
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