そして、放課後。

ロイヤルガーデン――ガーディアンが活動の本拠地として使っている温室――に向かう道すがら。

透明な美しいフォルムの温室の前に佇む3人の生徒が目に入る。

ガーディアンの、人たち。

待たせてたのか、と思って慌てて駆け寄ると。

「あっ、結木さん。待ってたよ」

と、王子様スマイルの辺里先輩。

「おっ、おー来たな」

快活な笑顔の相馬先輩。

「こんにちは」

おしとやかな微笑みをたたえる藤咲先輩。

おぉ、モノホンのガーディアンだ。

ちょっと感動する。

学年が違うし、いつも総会の壇上とかでしか三人揃っている姿は見た事ない。

「結木さん、取り敢えず自己紹介するね。僕はさっき言った通りKチェアの
辺里唯世。君より一つ上の四年生。
こっちはしゅごキャラのキセキ」

『よろしくしてやらんこともない。庶民よ』

優しそうな辺里先輩とは対照的に、キセキというしゅごキャラはふんぞり返って腕を組んでいる。

しゅごキャラとは、なりたい自分自身。

辺里先輩って、こう見えて実はそういう感じの人なんだろうか?

「私は、Qチェアの藤咲なでしこ。
辺里くんと同じ学年よ。
この子はてまり」

『よろしくお願いいたしますわ』

なでしこ先輩と、てまりっていうしゅごキャラは同じ大和撫子的な雰囲気を感じる。何か麗しい。

「俺は相馬空海。5年!
こいつは相棒のダイチ」

『よろしくな!』

この二人はわかりやすい。
爽やかスポーツ少年感がビシバシ伝わってくる。

――ややの番が来た。

「ええっと。
3年星組の結木やや、だよ……です!
えっと、今日はしゅごキャラ探すの手伝ってくれてありがとう…です!」

何か変な感じになった。

敬語慣れてないから。とっさに出なくても仕方ない…仕方ないっ。

先生にも普通にタメ口で行くんだけど、
この人たちには敬語でないといけない感じがする。

脳内で言い訳を繰り広げていると、

「ふふっ。かわいい…いいわよ。敬語、慣れてないんでしょう?」

何故かなでしこ先輩に頭を優しく撫でられる。

「そーそー。仲間の俺たちには堅いことは無しだぜ!」

反対側から相馬先輩にわしゃわしゃされる。

「わっ、やめて!頭がくちゃくちゃになっちゃう!…ん…仲間?」

乱れていく頭を押さえつつ、首をかしげる。

「ガーディアンは代々、キャラ持ちの人間が継いでいくもの。つまり、結木さんは次期Aチェアってことになるね」

辺里先輩がにこりと笑って言う。

「なっ、ガーディアンって!ややが!?」

「うん。……なって、くれるかな?」

きらきらした顔を向けられると、どうにも答えづらい。

「えっと。まだよく分かんないや…」

顔を反らすとあっさり引き下がった。

「そうだね。取り敢えず、その話は後だ。今は結木さんのしゅごたまを探すのが先決」

ガーディアンの皆曰く。
しゅごキャラには他のしゅごキャラの気配をなんとな〜く察知するレーダーがあって、それを頼って捜索するらしい。

――頼りないなぁ、それ。






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