初期設定ではキィザも騎士団の一員だった。
「やつらは核を食う」
「核、ですか」
「ああ。オレたちの核は何だと思う」
「……魂、とか」
「それもある、が……
その魂と身体をつなぎ合わせておくための、もっと重要なものがある。それが核」
「やつらは魂ごとオレたちの核を食う」
「……食べられると、どうなるんです」
「……なり替わるんだよ、そいつに。
中身は全く別人なのに、食ったやつの魂と記憶は引き継ぐ。そうしてのうのうと生きていく」
「食われた側が新たな末裔となる——某の末裔の出来上がり」
「……なぜ、」
「なぜあなたが、それを知ってるんですか」
「……さあ」
「今、こうしてお前と話しているのは、いったい誰なんだろうな?」
「え……」
「……く、はははっ」
「…ッ、何がおかしいんです」
「安心しろ、あいつらはなり替わってもそれが一生じゃない。何年かしたらまた元に戻るんだ」
「当たり前だ、身体と核を無理やり結び付けたんだ、持つはずがない」
「それでも何故食い続けるか?探してるんだよ、あいつら自身の核を」
「じゃあ、オルディオは」
「あー?あいつは違う違う、ふっつーの人間だ。
まあ今はあんなだけどな、しし」
「でも、じゃあなんでお二人は、ヘルさんと」
「お前まーだそう呼んでるの。いい加減名前で呼んでやれ」
「慣れないです」
「そーかい」
「にしても、お嬢は何者なんだろうな」
「——さんですらわからないなら自分に分かるはずありません」
「そうか?お前妙に聡い部分あるじゃんか」
「初めて会った日から、何も知らないままですよ」
やつらは俺らを噛み砕けない。やつらに噛みつかれる前に、俺たちが食い殺す。