慌てて浜辺まで引き上げると少女にはまだ息があった。
魔法で応急処置をし、なんとか一命を取り戻した少女は言葉を喋れないようだった。
どうすれば良いか途方に暮れていた〇〇だったが、こちらに人間が近付いてくるのを見ると 急いで海に飛び込んだ。
その男は少女を見ると驚き、抱き抱えてどこかへ行ってしまった。〇〇はただ見ていることしか出来なかった。
それから毎日 〇〇はあの浜辺に行った 少女が無事であるのを祈って。
そして、ある日 少女がいた。少女の身なりは綺麗にされており、〇〇のことも覚えていた。
驚くことに、少女は〇〇へ魔法を使って意思疎通できるようになっていた。
2人は再会をとても喜んだ。
『私を連れてった人は、この国の王子様なんだって。驚いちゃった』
『私ね、貴方に助けられる前の記憶がないの』
『大切な人が いたはずなんだけど…』
〇〇はあの男がこの国の王子、という所に少し引っかかったが、何はともあれ少女が無事であることに安堵した。
「またここで会おう。お話しよう」
それから毎日 時間を作って2人は浜辺で会い、その日あったことを話した。お城の人は優しい、だとか、食べ物が美味しいとか。海の中はどうなってるの?と少女が聞くと、なんでもある 大きな胃袋みたいなもの、と〇〇は言った。〇〇が綺麗な貝殻を見つけると、少女にプレゼントした。少女はとても喜んだ
『もうすぐ センソウするらしいの』
〇〇は思い出した。この国の王子は、酷い戦闘狂であることを。
『そのために、私の力が必要なんだって』
「だめ。そんなことしてはいけない」
『…この場所が一番好きなの。ここを守るためなら 私、 』
「だめ!」
次に少女と出会うのは、宣戦布告する直前の日。
「××!」
久しぶりに再会した少女は、どこか様子がおかしかった。
『……わたし、全部思い出した。あの国のせいで、私と、私の弟が…』
少女の身体が みるみるうちに黒い結晶に包まれていく
「××…?!」
『許せないの…ゆるせ ……』
ぱきん、ぱきん、と、少女は得体の知れないナニかへと変貌する
「憎しみに囚われてはいけない!だめ!」
『ア゛……』
少女の瞳がこちらを捕える
何かを訴えるように
「お願い、止まって。アイツらと同じになってはいけない…!!」
『〇、〇……』
――少女の口が動く。
『私を 喰って』
こうして1匹の妖精は、愛する少女を救うために その身と力を喰ってヒトになりましたとさ。
めでたし。
今でもトトさんの中には少女の意識があるとかないとか。
ちょっとした補足。
Q少女の身に何が…?!
A某の末裔っていう化け物になりかけました。こいつは他の鉱石人間を食って見た目だけその人に成り代わるのだけど、暫くすると身体の魔力が抜けて鉱石に戻るのでまた他の鉱石人間を食う∞に入ります。厄介な野郎だね!発病条件は感情に起因する?鉱石病も同じ原因っぽいです。
Q少女の力って?
A目に特殊な魔力が込められています。この力を使うとそのモノに生を分け与えることが出来ます。(たとえば人形が意志を持って話したり、余命僅かな人を生き長らえさせたり)ただし本人の生命力を削ります。また普段は見えない精霊や妖精が見えるようになります。
Q少女って誰よ
Aユノンのお姉ちゃんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!