2、雨に濡れたあなた

さっきは曇り空だったのに雨がぽつぽつと降り始めて…今ではザァーッと音をたてて降り続いている。


「はぁ…水樹おいてきちゃった……」


私はすでに家にいて、2階の部屋の窓から外を眺めてた



水樹だって子供じゃないんだから

心配しすぎかな、なんて思うけど…


彼をおいてきちゃったことに罪悪感…



「私って本当に…」



わがままかな…なんて思っていると


私の家のほうに傘もささずにこの雨の中を走って来る1つの人影が見えた



「水樹!?」


なぜだろう…彼だとハッキリわかった


急いで私は部屋を飛び出して階段を駆け下りて…

裸足のまま玄関のドアを開けた
玄関前にある3段の階段に足をかけた水樹の姿…

しかも雨で体がずぶ濡れだ



「水樹!あんたバカじゃないの!?」



こんな雨の中を走って来るなんて

風邪ひいたらどうするの!?





私は彼を怒鳴った後で、強制的にお風呂に入れた…



今日は1日

水樹に怒ってばっかりだと思う…

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