side くれは

家の中。マスターはいつもと違う、戦っている時の冷静な顔をしている。

普段私に向ける...少しだらしない、彼ではない。

私は何か失敗しただろうか。


ただマスターがこちらに来いと言うので、それに従う。

私はマスターの“物”だから。


『くれは。君の核を止める』


マスターはその言葉と共に、マスターの剣を召喚して私に向けた。


ああ、バレていたのですね...

私のことはすべて。


『動くな。さよならだ、禁忌を犯した俺の魔法人形』


マスターのいつもの綺麗な顔が影になっていて見えない。

心を持つ前の私なら、きっとこのマスターの命令を本当の意味ではくみ取れなかったでしょう。


私の目の前には静かに剣を振り下ろし、私の核を的確に貫くマスターの姿。


ごめんなさい。

私はマスターの“物”でありながら、あなたを愛してしまいました...

叶わぬ恋と知り、魔法人形としてあってはならないことだと解っていても...

止めることができませんでした。

“心”とは不思議なものですね、マスター



「“私の大好きなマスター”」


うまく言葉にできない。

やっと見えたマスターの顔...

顔には出していませんが、私には分かります。

泣いているのですね...


まぶたが重い、意識が消えていく


できることなら、あなたに触れたい。





私の核が壊れる音が響いた

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