01


季節は秋。

紅葉が舞、地に落ちる。

落ちた葉は踏まれ見向きもされない。






‐流星学園 2年3組の教室‐
夕日が窓から入ってくる。
窓側の一番前の席にいる黒髪の女の子。

「…………………」

無言で席を立ち、カバンを持って教室を出ていく。
彼女が主人公の黒木星羅。

「星羅ー」

教室をでた星羅を呼ぶ金髪の女の子。
黒月ルナ、歌手で歌姫と言われている。

「…ルナ…」

静かに、呼ばれたほうに振り向く星羅。

「帰るの?」

「帰るけど、何?」

それを聞くとニコッっと笑うルナ。

「じゃあ、ヒマだよねー」

そう言って星羅を無理矢理に引っ張っていくルナ。

「は!?何!?」

つれていかれる星羅・・・・・




ルナが星羅を無理矢理に連れて来た場所は、練習室。
床には、たくさんの楽譜が散らばっている。

「…楽譜?」

星羅は、楽譜を見つめる。

「手伝って!お願い!!」

勢い良く頼んでいるルナ。
すると、星羅の瞳が冷たくなる。

「何言ってんの?そんなこと出来るわけないじゃん」

「…でも.....」

ルナのセリフをさえぎり、床に散らばった楽譜を集め始める。

「作詞、作曲はルナと炎騎がやることでしょう?」

「だって…炎騎はギター大好きだから!」

ちょっと怒ってるルナ。

「だからって私に言わないでよ」

楽譜を集め終わり、ルナに渡す。

「せーい〜ら〜」

まだ言ってくるルナ。
そんなルナを無視して練習室を出ていく星羅。

「…私なんかに、出来るわけないでしょ…ルナみたいになんて………」

呟いている星羅を見つめるルナ。

「……………」





星羅side
またルナにあたっちゃったな…いつも同じことの繰り返しだし…私に何もないのは、決まってることなのに.....

いつの間にか頬に涙がつたっている…

そんなに、ルナに勝てないのが悔しいの…?


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