6

城の中庭に、ルキアはナイトの2人を呼び出した。

「…本当にあなた達は“ナイト”になるの?」

いつもと違う雰囲気のルキア…笑わない無表情なルキアが常に笑っている。リオンのように笑うのではなく、壊れたように…。

「ルキア?」

そんなルキアに2人は戸惑う。そこへ、リオンとユウガが現れた。

「ルキアさんの心は壊れ、星の意思のものとなりました」

悲しそうに、リオンが告げた。

「女王なんだから、当たり前だ」

柱にもたれ掛かりながら言ったのは魁人だ。

「それにナイトが側にいたとはいえ、城外に長い間いたからな…」

説明を加えたのはユウガ。彼らにとっては経験済みの事なのだ。
初めて目の当たりにするライキと秋斗はどうして良いかわからない。

「ねぇ、答えてよ…あなた達はそれでいいの?」

「…お前は女王になるのか?」

質問に質問を返したライキ。ルキアは空を見上げて答えた。

「クスッ…女王に拒否権なんて無いんだよ…そういう運命だから」

卑屈に笑うルキアはライキを見つめた。

「さぁ、答えて…嫌ならナイトなんてしなくていい」

強い意志のこもったルキアの瞳…秋斗にも向けられている。

「そんなルキアはほっとけませんよ」

わたしは傍にいますと、はっきりと答えた秋斗。
その言葉に一瞬だけ驚いたルキアだが、悲しそうに微笑んだ。

「ナイトやるって言ったしな!」

「……………」

ルキアは秋斗に抱き付いて泣いてしまった。










ルキアは女王の玉座についた。























女王はいれかわる

世界は廻る



羽ばたいた天使囚われの女王



[ 17/41 ]
[*prev] [next#]
[戻る]