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審神者の元気がない。

近侍を務める山姥切国広は、眉間に皺を寄せてその後ろ姿を見つめた。
この本丸に住う刀剣たちを纏める審神者は、他の審神者とは異なり、意思疎通が極端に難しい。
まず言葉を話すことはなく、相槌を打つ事もない。時折、不思議そうに首を傾げるだけだ。
感情表現といえば、嬉しいか、嫌か。
ご飯は好き。遊ぶのも好き。長時間の話し合いは付き合いきれずに座布団の上で丸くなる。
そう、この本丸の審神者は犬と呼ばれる生き物だった。

時を渡る扉の前にじっと座り、時には何時間も何かを待っている。
誰を待っているのか、薄々は分かっているのだ。しかし、それをどうする事もできずに歯痒い思いをしていた。
しかし解決策が見つからないうちに、ついに食欲までなくなってしまったのだ。
食事を見ても少し匂いを嗅いだかと思えば、フイッと顔を逸らしてしまう。
水分は何とか摂るものの