みゆきちゃんと友達談義
「ずっと思ってたんだけどさ」
御幸のその声に半ば面倒な気持ちを隠さず倉持くんと同時に振り向くと、やけに真剣な顔をした御幸が私の方を見てこう言ったので、
「俺に友達少ないの、苗字のせいじゃね?」
暴言以外の言葉を、失うかと思った。
「いきなり何言い出すのかと思えば‥」
「人のせいにしてる時点で御幸に友達ができるわけないハイ解散」
ろくでもないことを言い出す御幸を無視して倉持くんのプリント写し作業に戻ろうとするけれど、倉持くんはまだ御幸の方を向いてくだらない話を聞いてあげていた。優しすぎない?大丈夫?
「まあ多少関係なくはねーけどよ、基本は御幸の性格のせいだろ」
「そうだよ性悪根暗捻くれ男」
「苗字のはただの悪口だからな?」
はははと軽く笑い飛ばされ、余計に腹がたつ。
そもそも私は、この前の一件を許したわけじゃないぞ。
そう思ってガンを飛ばしてみれば、鬼ババとか言われた。一回だけでいいから殴りたい。いや一回じゃ足りないけど。
「むしろそんなお前につるんでやってる俺と、特に苗字に礼言うべきじゃねーの?」
「そうだよ倉持くん大正解!まあ私はお前の友達じゃないけどな!!」
「お前まだ根に持ってんのかよ、冗談だってジョーダン」
なんの話だよと眉をひそめる倉持くんに事の発端から詳しく説明すると、清々しいほどにまっすぐ「クソだな」と言ってくれたので、私は大げさに喜んで感謝した。倉持くんは引いてた。御幸は大笑いしてた。何笑ってんだてめえ。
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