みゆきちゃんの餌付け効果



 待ちに待った昼休み、私はるんるん気分でコンビニパンの袋を開ける。昨日食べた御幸の弁当は確かに美味しかったけど、このコンビニパンだってなかなかどうして美味しいのだ。の、はずなのだけれど。

「なんかこのパンイマイチだな‥」
「賞味期限でも切れてんじゃねーの?」

確認してみるけど別に期限は切れてもいないし、むしろこのパンはよく食べているので質が落ちたとかそういうのでもない。思い当たるとしたら、

「御幸が舌肥えさせたからじゃない?慰謝料」
「俺のせいかよ!」

御幸の弁当は美味さと引き換えに私の日常の幸せを奪ってしまったとでもいうのか。なんて残酷な、なんて罪深い食べ物なんだ。それを作ったのが御幸という事実が既にマイナスポイントでむしろ可哀想にさえ思える。そんなものに食を左右されている、私が。

「まあまた時間あったら作ってきてやるよ」

責任取んなきゃだしな。そう言って投げ渡されたキャンディを、私はなんだか無性に恨めしい気持ちで舐めるのだった。しかしこのキャンディ美味いな。



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