「瀬名アラタ」
「うん」
「瀬名アラタ」
「うん」
「……ねえ、タケル」
「うん?」
盛大なため息をこぼして、なまえはがっくりとうなだれる。
「………どうしてアラタはあんなにかっこいいの」
「そんなの僕にきかれても…」
後ろの席の彼女は、僕とよくこんな風に会話をする。
大概が、ジェノックの瀬名アラタくんの話だ。
アラタくんとは神威大門に来る前に船で出会ったらしく、その頃からアラタくんのことを慕っているようだ。
彼女は僕やロシウスのワタルくん(彼もよく話に出てくる)のことも好意的に思っていてくれているらしいけれど、
アラタくんだけはベクトルが違うとはっきりわかるほど、彼に陶酔しきっている。
「…そんなに気になるならさ、会ってきたら?」
「……用もないのに行けない」
「…ほら、LBXバトルがしたいとか、いろいろあるでしょ?」
「………………わかった」
立ち上がってジェノックの教室へと駆けていく。
ああほらなんだ。やっぱり、ほんとは会いたかったんじゃないか。
しばらくすると彼女の名前を呼ぶアラタくんの声がでかでかと聞こえてきて、僕は小さく微笑んだ。
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