memo

〈暗チ(主に兄貴)への想いが募りすぎてあたおかになった人の呟き〉※キチってて変態くさい

▼2020/11/03:大正浪漫恋奇譚2/大正時代


◆あらすじ
大正時代の日本にトリップして、博徒連合(893)の総長に拾われたプロシュートは、総長の娘である夢主の護衛を任されることに。
◆本編
大正時代の食事が不味過ぎ、かつ肉が高級食材扱いの為、いくらお金のあり、物流に顔のきく博徒連合に所属していても、なかなか肉にありつけなかった。そんなプロシュートはまずい食事の代わりに煙草を吸い出した。1箱5銭の煙草を1日2箱吸う。これで空腹はしのげる。ただ困ったことに吸った後は歯だけでなく、指まで黄色くなる。歯は歯磨き粉ではどうにもならなく、指は石鹸で洗ったが落ちない。
「歯は花王の研磨剤でどうにかなるわよ?」と、夢主にすすめられたが昔の研磨剤は神経まで削れそうで手を出すのは控えた。夢主の歯にも気を遣って念の為に「研磨剤はやめておけ」と、タメ口で諫言する。プロシュートは外国人だから敬語を話せなくても許されていた。(そもそも893は他国の血を嫌うが、プロシュートはそれを跳ね除ける程の豪運と鋼の意志を持つ強さを総長に買われていた)
*
将来代紋を担ぐであろう立場にある自分へ、恐れもせずに忠告するプロシュートに夢主は益々惚れてしまう。プロシュートの為に夢主はその手の筋を辿ってついに方法を見つけ出した。
*
後日。真夜中に夢主は何故か手拭いを片手にプロシュートの部屋を訪ねる。プロシュートは、当時夜に男の部屋に女性が訪ねてくることがどれほど重要な意味を持つのを深くは理解していたわけではないが、この時代の女性の貞操が重要視されていることはなんとなく察していた。その思考の流れから当然、総長に知られたら「殺される」と思い追い払おうとしたが、夢主が拒んだ為にできなかった。また、夢主が「歯と指のヤニをとる方法を見つけたの」と言うので、聞いてやることに。
「歯は特定の水菓子と野菜を摂ればいいらしいわ。または重曹と塩を使って磨くのもありよ。部下に買ってこさせたから明日あなたの部屋に届けさせるわ」と、勝手にプロシュートのベッドへ座る。夢主の前に立つプロシュート。夢主のネグリジェは胸口が緩く、そこから覗く膨らみの兆し始めをちらりと眼で追ってしまい、「何をみているんだ」と、自己嫌悪するプロシュート。そういえば、心なしか夢主から花の匂いに似た香のかおりがする。「こんなガキに欲情してんのか」と、動揺し始める。そこへ追い討ちをかけるように夢主は「指のヤニはこうするといいんだって」と、手のひらに隠し持っていた輪ゴムを摘んで見せ、ずっと夢主の前に立っていたプロシュートを隣へ座らせた。距離が近く、先程より花の匂いがより濃くなり、プロシュートは焦り始める。鼻腔から全身へ、夢主への欲情が染み渡っていくように広がっていく。
「まずはヤニがポロポロ落ちてもいいように手拭いを膝の上に敷くのよ」
夢主はプロシュートの膝の上に手拭いを広げた。禍々しい地獄絵図の柄であるのが幸いだが、腿を夢主の手が掠めて、そこが熱を持つのを感じる。更に焦るプロシュート。
「別に床に落ちても気になんねェよ」
「あら。伊太利亜の人は綺麗好きって聞いたけど」
「どこの世界線のイタリア人だよ」
軽口を叩いてみせたが、夢主が至近距離で眼を合わせて無邪気に微笑んでみせた為にプロシュートは自分の軽口を後悔した。夢主の、顎が小さい為にできる特徴的な笑いジワがチャーミングでプロシュートは好きだった。夢主の性を意識している時に至近距離で微笑まれ、プロシュートは焦る。自分の中で湧き起こる夢主への気持ちを、意識化で言葉になって捉えようと、脳が暴走しているような気がしてきたのだ。しかし、もう遅かった。焦った時には既に夢主に対して次々湧き起こる感情を「愛」という言葉で捉えてしまった。
そう捉えてしまった為に、夢主が輪ゴムを自分の人差し指に巻き付け、自分の親指を人差し指を合わさせようと重ねてくるその手を握ってしまった。

< 大正時代>

←前へ | 次へ→

sitetop
ALICE+