11:KISS OR SEX

目を覚ましてみれば、何かを抱いている。

「ブラ!」

「クイックストライク、のコブラちゃん」

単独行動をしているヘビ部分。何ということでしょう。自ら本体から離れて来たのだ。カオの寝床に潜り込むために。

「クイックストライクは」

「身体はまだ寝てるブラ」

起き上がり、少し歩めばクイックストライクがいる。寝ているんだか、おきているんだかの顔。コブラは寝ていると言うから寝ているのだろうが、あまり違いはわからない。

しばらく見ていると、モニャモニャと何か寝言を言うのだから笑ってしまう。彼らも夢を見るんだろうか。
ベッドのふちに頬をついて観察をしていると、モニャモニャと口がまた動いた。

「カオちゃん…」

呼ばれた。はあいと返事してみるが、やはり寝ている彼には届かない。

「クイックストライク」

呼び返しながら、こちょこちょと顔を触ってみる。前に口を触ってみたことはあったが、やはり金属なんだなと思う。
くすぐったかったりするのだろうかと、思ってみたり、どんな神経が通っているんだろうと考えてみたり。

「起きないの?」

返事はない。

起きないクイックストライクの口に、手でキツネを作ってチュッとする。

するとクイックストライクはガタン!と飛び起きた。コブラもブラ!と声をあげた。自分の身体なのに。

「わ、起きた…びっくりした」

「今何かしたギッチョン?」

「これで口に…」

キツネを見せる。すると肩を落として、クイックストライクは「なんだ」と呟く。

「キツネちゃんのしゅじゅちゅ」

「カオちゃんのしゅじゅちゅが良かったギッチョン」

クイックストライクはカオに口を近づける。カオもなんとなく雰囲気に流されて目を閉じた。

「ブラ!」

しゅじゅちゅ。
カオの口に当てられたのは下の口。

わっと口をおさえるカオと、ブラブラ〜と満足げなコブラと、目の前で自分の一部にしてやられたクイックストライクと。

「な、な、何するギッチョン!」

「ブラ?」

「かーわいこぶってもダメギッチョンチョン!下の口の分際でカオちゃんに何してくれてるギッチョン!」

クイックストライクは前途多難である。