ヨッパライ
メルヘンをゲットしたおれ!
普段お酒は弱くて苦手だからと飲まないカオが、今日は珍しく甘くて珍しい酒があるから飲んでみないかと言われてあびるように飲んだ。甘い酒ってやつは、ジュースみたいに飲んでしまうから自分の限界がわからなかったのだろう。
そしてここからがメルヘン。
なんと、酔い潰れたカオは俺の膝枕で寝ているのです母さん。
メルヘンゲット。
耳まで赤いカオはプウプウと寝ている。酒を飲むと眠くなるメカニズムありがとう。そんなことを感謝しながら、どうしていいやらわからずにそのままだ。
周りは酔い潰れていたり、そのまま飲み続けていたり。実はカオが膝で寝ているところは、テーブルの視覚になっていて気がつかれていない。
キャプテンもペンギンもお願いだから今は絡んでこないでくれ。おれのこのささなさやかな幸せ時間を堪能させて欲しい。
しばらくそのままほっていれば「ン」と声出しながら、カオは目を開けた。
「…シャチ?」
「お前、酔い潰れて寝てたんだぜ」
「ふうん。変な感じ…」
横を向いていたカオは頭を置き直して、まっすぐ上を向く。じっとこちらを見ている、緊張するじゃないか。
「シャチ、からだ硬いのね。ちゃんと、男の人なんだ」
「当たり前だろ」
「触ったことないもの」
知るわけないじゃない。うつろな目でカオは喋った。
「でもわたし、これ好き」
へららと笑ったカオにときめいたのなんの。よくやったぞおれの膝!
「今度シャチにもしてあげるね」
「な…」
忘れんなよそれ!と思うが、きっと忘れてしまうんだろうなと胸にしまう。
「また寝たら部屋までよろしくね」
「男にそういうこと頼むなよな」
「シャチだから頼めるんだよ」
今日はどうやらメルヘンがいっぱいらしい。