酉のオトコ
「わ!」
「ウワ!」
フヨフヨと漂っていると、カオが着替えているところにやって来てしまったコラソン。
「お、おじさんは何も見てないぞ!」
と両目を両手で隠してコラソンは部屋を出た。ドアの向こうで、ガランバタンと騒がしい音がする。ただでさえドジが酷いのに、目を閉じていては火に油だろう。
「ちょっと!おじさん戻って来て!もう着たから!」
「ほんと?」
恐る恐るこちらを見るコラソンの方が乙女のような風である。
「コラソンさん、子どもで慣れてるかと思っていたのに」
「あのねえ、おれが相手してたのは男だし、カオちゃんみたいに大きくねーの。それに、おにいさんに着替え見せちゃダメだろ」
「さっき自分でおじさんって言ったのに」
なんだ、コラソンの子どもってまだ小さい子なんだ。カオは水出しの紅茶を準備しながら考えた。
「ささ、おにいさんもお茶しましょう」
「すまないねえ。腹は空かないのに、なーんでかメシも菓子もうまい」
「私も、なんだか誰かと一緒に食べるのおいしい」
「オオ!いいことだ、笑え笑え!」
出せば出すだけ食べるコラソンに、なんだかおかしくて、笑っていた。