巻き尺
「タバコ、平気か」
「タバコも吸うんですか!幽霊なのに!」
「吸えるものは、吸った方が良くないか?」
じじじ、火がつく。
「ダメですよ、タバコは体に良くないんですよ!」
「でもおれは死んでるし。この場合は、どうなるんだ」
たしかに。幽霊がタバコを吸って、身体に害がおきても、意味はないのかもしれない。
「やめておくよ。きっと良くないんだ、幽霊にも」
タバコを消して、ポケットに残りのタバコを戻すと、コラソンは笑う。幽霊が健康に気を使うのは、あまりにも遅すぎるが、もしかするとタバコの煙でも空に上がってしまうのかもしれない。
「コラソンさんは生前、何をしていたんですか」
「スパイ」
「うそ!ドジっ子のスパイなんて!」
落ち込むコラソン。本気なの?と慰めらると、あいつもドジっ子信じられないって言っていたもんなとメソメソぼやいた。