元気になるアレ
その日はキッドの機嫌が悪かった。
その相手をして、かと思えば船の機嫌も悪く、おだて直して。部下の喧嘩や、海軍との接触、朝からずっとてんこ盛りだった。
「今日はお疲れ様でした」
「なんだか疲れたな」
カオがお茶を持って来ると少しホッとした。
しかしまだ疲れはしつこく残って、怠さが襲う。何か甘いものでもつまもうか、と考えているところ、カオがジッと見て来るのだった。
「キラーさん、ええと…おっぱい揉みますか」
キラーは持っていた湯呑みを床に落とした。それほどにショックを受けた。今カオは何て言ったのか。
「お…なんだって?」
「こう言えば良いと習ったのですが、おっぱい…揉みますかって、聞くと良いと…」
思わずカオの胸を凝視してしまった。
そりゃあ揉みたいとも!きっと元気になるとも!
それよりも、キラーは誰がこんなことを教えて来たのか詳しく聞き出した。
*****
「揉みたいか聞けば良いんですか」
「そう!きっとキラーさん喜ぶ!」
「元気になる!」
カオを囲って、部下たちはそんなことを教えていた。ついでにこれは賭けである。キラーが揉むか揉まないかを一部で賭け事をしていた。とんでもない部下の娯楽だ。ワイヤーは「揉みたきゃ揉むだろ」と昼寝に入った。彼は好きな時に好きな性を満たしているので、こんな賭け事には理解が無い。
そんなこんなでこうなったわけである。
キラーはちょっとこっちに座りなさい、と隣を叩いた。そこにそそくさとカオは座り、キラーを不思議そうに覗き込むのであった。
「キラーさん疲れていると思って…対策を考えて頂いたのです。あまり効果はありませんか?」
目を真っ直ぐに見てくるカオに対して、ついつい胸を凝視してしまう。揉みたい。
「そんなに安安と触らせて良いのか」
「キラーさんですから。できることはして差し上げたいと思っています」
「身体を簡単に売らなくて良い。カオは居てくれるだけで安心する」
揉みたいけれど。
カオは嬉しくなったのか、少しだけ頬を赤らめて頭を腕にくっつけるように寄り添って来た。
「それなら側に居ます」
揉めはしなかったが、良い雰囲気になったので良しとする。いつかは元気が無い度に揉めるくらいは親密になりたい。キラーはそう思って、部下をどう痛め付けようか考えていた。