ぺそ
「キラーさん!キラーさんは何か欲しい物はありますか?」
「カオ」
即答するキラー。はい!と返事をするカオ。
そして頭を抱え始めるキラー。
これ前も見た、と船員たちが思っている頃。雪が降り始めた。今日はかなり冷え込んでいる。
『おれが欲しいのはカオだ。クリスマスの夜は共に過ごそう』
『わたしで良いんですか、うれしい。キラーさんだいすき!』
「…と、こうなりたいんだがキッド」
「何言ってんだおまえは」
酒を飲みながらキッドにそんな夢を話すキラーを一蹴り。キラーは瓶から直接酒を飲み、喉を鳴らした。その後とにかくキッドが怒っていたことは覚えている。意識がグワグワと酔いに進んだ。
突っ伏して眠りこけているところ、肩を触られる。
「風邪をひきますよ」
「カオ…」
キッドは自分を置いて部屋へ帰ったらしい。ほっておかれたキラーを迎えに来たのはカオだった。
カオの手を取り自分の頬に引っ付けると気持ちが良かった。
「カオが欲しい」
「キラーさん起きてください」
「カオ、一緒になってくれ」
「何を言っているんですか、部屋に行きましょう」
立ち上がったキラーにホッとしたカオであったが、すぐにキラーはカオを抱きしめて動かなくなった。
「キラーさん、キラーさんったら」
「カオ〜」
離す気配の無いキラーにガッチリとホールドされたままカオはフウと一息してキラーの背中に手を回すと少しはにかむ。
「一緒ですか」
「一緒だ」
「キラーさんと一緒が一番良いです」
ギューッとスリスリして、酔っ払いにここぞとばかりに甘えたカオはとても幸せであった。
朝日、目を薄めると眩しさが襲ってきた。
頭がガンガンと鈍く痛みを走らせる中の朝はいつも自分を後悔させる。
どうやら座ったまま寝てしまったらしい。その腹にはカオがくっついていた。
「な…!」
メルヘンゲットか?と顔に熱を集めて、スヤスヤと眠っているカオを凝視する。腹に抱きついているカオは間違い無くカオで、何故一緒に居るのかは思い出せない。